賃貸業界の繁忙期が近付いてまいりました

今では、スマホアプリやLINEで簡単にお部屋探しができる時代となり、予めお気に入りの物件を見つけて不動産仲介業者さんを訪れる入居者さんがほとんどでしょう。
総務省データによると、国内の携帯電話保有率は、この約20年間で約20倍となり、スマートフォンの保有率は、13~49歳帯がいずれも80%超、70歳以上の普及率もは40%を超え、割り込む数値と凄まじい成長率となっております。

賃貸のポータルサイトの写真の掲載点数も充実し、360°画像やVR動画、レイアウトイメージが配置できるツールなどが充実し、実際に見学をしなくてもネットだけでお気に入りの物件を絞り込むことができるように可能となりました。

内見も仲介業者さんの立会なしで、スマートフォンで鍵の開閉ができ、自分のペースで物件を見学できるサービスも出てきております。入居申込についても、Web申込のシステムを導入している仲介業者さんも多くなってきております。

賃貸のお部屋探しが1年を通して一番活発になる1~3月、いわゆる繁忙期が近付いてまいりましたので、時代とともに変わり続けている入居動向について、株式会社リクルート住まいカンパニーの調査データを見ながら改めてチェックしてみました。
 

2018年度の入居者動向を振り返る

先に申し上げたとおり、スマートフォンをメインにインターネットでのお部屋探しが増えたことにより、入居者の行動が変わってきております。実際に仲介店舗への訪問件数が2005年の2.7件から2018年は1.5件と約1店舗減少しております。

また、見学した物件数も平均2.8件と過去最少となっております。このように、全てといって良いほど、インターネットに掲載される物件情報で募集物件の良否が判断されてしまうのです。

物件の魅力が伝わる写真を掲載しているか、点数は少なくないか、設備の情報に漏れがないか、周辺情報が伝えられているか等、お部屋探しに必要な情報を提供できているかが早期成約の鍵となるでしょう。

募集活動を管理会社さんにお任せしているオーナーさん様は、いま一度お部屋探しをする入居者さんになったつもりで、ご自身の物件を検索してみることをお勧めします。
 
 
賃貸住宅,部屋探し

不動産会社店舗への訪問数(首都圏/単一回答+実数回答)


次に、満足度の高い設備について見てみましょう。

利用者からの満足度が高い設備は「24時間出せるゴミ置き場(68.3%)」が第1位、次いで「追い炊き機能つき風呂(66.5%)」「TVモニター付きインターフォン(65.9%)」となっております。お部屋をいつも清潔に保つことができ、ライフスタイルが多様化する中、時間にとらわれずいつでもゴミ出しできるゴミ置き場は、お部屋をいつも清潔に保つことができるという点からも喜ばれるでしょう。

前回から急上昇している「室内物干し(62.9%)」は2人暮らしを中心に支持されています。一人暮らしを見てみると、「独立洗面台」が1位となっております。
3点ユニットバスですと、お風呂に入った後は水でびしょびしょ、湯気で鏡が何も見えず使えない…。こういった問題も独立洗面台を設置することで解決されるでしょう。
収納も充実してきておりますので、化粧品やドライヤーなどの小物類も整理することができ、特に女性に人気があります。
 
振り返ってみると、12年、14年度には「LED照明」が第1位でしたが、15年度以降「遮音性の高い窓」「断熱・遮熱性の高い窓」がランクインするようになり、物件探しをする年代によっても変化がみられるようになりました。高品質な実家で育った世代が部屋探しをするようになり、賃貸住宅にも同様のクオリティを求めるようになった結果と言えるでしょう。

今回契約した賃貸物件と以前住んでいた実家の満足度を比較した分析データでは、「40代以上」は新居(賃貸)の満足度が高い一方でが、「10代・20代」は新居(賃貸)よりも実家への満足度が高い傾向にあり、ここにも時代の変化を感じます。

また、家賃が上がっても欲しい設備については、1位「独立洗面台」「エアコン付き」「TVモニター付インターフォン」と実用的な設備のランクインとなっております。
特に活動的な学生さんに便利なは、「宅配ボックス」が上位にランクイン、必須設備の「エアコン」も急上昇となっております。また、セキュリティ面や節約に繋がる設備も人気なのではないでしょうか。
 
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設備に対する満足度 上位20項目(首都圏の各設備利用者/単一回答)

 

今後の賃貸経営のために

このようにインターネットやスマートフォンの急速な普及、加速するIoT、AI等により少しずつ入居者さんの志向や募集の方法に変化がでてきています。

オーナーさんは、管理会社さんと連携し、賃料設定は間違えていないか、募集条件は周辺と比べてどうか、魅力的な物件としてアピールできているか、今できる対策は何か、今後導入すべき設備やサービスはないか、最新の情報を常に意識して入居者動向を見極めてください。
まずは、管理会社の担当者さんとよくコミュニケーションをとることが大切です。しっかりと信頼関係を築き、繁忙期を乗り切る準備をして満室経営を目指しましょう。
 
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