目標達成に必要な練習プランを立てる
4時間をわずかにまわってフィニッシュ。どこか無念さが漂う
しかし、マラソン経験の少ない方にとってはどのようなトレーニングをしたらよいのか見当もつかないという場合も少なくないでしょう。なんとなく走りに出て汗をかき、気持ちよく練習を終える、ということでランニングの醍醐味を得られたことに満足されているという方のほうが多いのではないかと思います。
実際に週に3~4回も発汗するほど走っていれば、走力は上がります。決まったコースを走っていれば、タイムを次第に短縮していけます。
しかし、もっと効率的に効果を上げたいとか、サブ○といった目標があるなら、目標を設定し、設定した目標を達成するためのトレーニングスケジュールを立ててトレーニングを行うべきだということになります。
もちろん年末年始を挟む時期ですから、プライベートなさまざまなイベントがあるでしょうから、あまりに詳細なスケジュールを作成しても計画倒れに終わる可能性も大です。ポイントを抑えたスケジュールを立て、その根幹だけは崩さないようにすることだけを念頭に置けばよいでしょう。
東京マラソン2012までの練習のポイント
そこで、トレーニングスケジュールの根幹となるポイントについて説明しましょう。一般的にマラソンのトレーニング期間は、最低3ヶ月必要といわれます。
その3ヶ月ですが、次のようにトレーニング内容を区分けします。
1ヶ月目 体の骨幹をしっかりさせる筋トレ
2ヶ月目~3ヶ月目前半の走り込みとスピードトレーニングに耐えられる筋肉を鍛えます。これをおろそかにしたまま走り込みやスピードトレーニングを行うと故障を引き起こしやすくなります。ランニングはなるべくアップダウンのあるコースを選び、階段昇降や筋トレを欠かさないようにします。
2ヶ月目 年末年始の走り込み
マラソントレーニングは、一定期間の走行距離が同じなら、細かく振り分けて走るより時々長距離を走るようにしたほうがスタミナが付いて効果的です。そのメリハリは、一週間のなかのスケジュールにもつけますが、トレーニング期間3ヶ月間というスパンのなかでもつけます。東京マラソン2012の場合は、年末年始と1月7~9日の3連休という練習時間が取りやすいタイミングがちょうど走り込み期間にあたります。ここでハードな走り込みを行うかどうかが東京マラソン2012での成果を左右すると言っていいでしょう。
3ヶ月目 チェックのためのレース出場
2ヶ月目の末から3ヶ月目の中程にかけては、体のキレを作ります。ウインドスプリント走やレペティショントレーニングを取り入れ、ウォーミングアップ、クーリングダウンにもドリルのような筋肉に刺激を与えるエクササイズを行います。練習時も最後の5kmほどはレースペースを維持するように走り、ペース感覚を身につけます。そして、その最終チェックとして、大会の2週間前にハーフ、1週間前に10kmレースで体の仕上がり具合を確かめます(この際はラストスパートはしません。直前なので筋肉痛を残さないためです)。このタイムから来たるフルマラソンの実現可能タイムを推定し、そこからレースペースを導き出します。
ポイントをまとめると以下のようになります。
年末年始から1月上旬は走り込み期に置きヘトヘトになるようなトレーニングを行うこと。
12月中にはそのトレーニングを充実させられる筋肉を鍛え上げること。
1月中旬から2月上旬にかけて体のキレを作り、レース2週間前にハーフのレースに出場すること。レースがない場合はマラソンの想定ペースより少しでも早いペースを設定したタイムトライアルでよいでしょう。