日本のコンパクトに乗りたくなくなる!?
今年のフランクフルトショーでお披露目された新世代4人乗りコンパクト。サイズは全長3540mm×全幅1640mm×全高1480mm、車両重量は929kg。Cd値も0.32と優れ、さらに環境性能を向上させている
世界一、なってからが大変よ、は過去の教訓として押さえつつ、今はその瞬間までを満喫、というわけで、VWから超魅力的なコンパクトカーが誕生した。その名も、up!
コンセプトカーよりもずっとコンサバなFF2ボックスパッケージで登場したあたり、日本の“第3のエコカー”と同じ流れだったりするが、走りの方はといえば(ブルースとは違って)コレがびっくりするくらい頼もしく、また、ポロからトゥアレグまで貫かれたVWテイストとの結びつきも強固で、正直、もう日本のコンパクトカーには乗りたくないな、と思ってしまったほどだ。残念ながら……
レーザーセンサーで車両の前方10m以内をモニターすることで衝突の危険を察知、自動で緊急ブレーキをかけるシティ エマージェンシー ブレーキングをオプションで設定。また、正面衝突発生直前に乗員保護機能を作動させる、フロント内蔵のアーリークラッシュセンサーを標準装備する
新設計のガソリン3気筒エンジンを積む。60ps/75ps仕様ともに、排気量は999ccで95Nmの最大トルクを得るが、その90%を2000回転から発揮する。最も燃費がいい仕様は、60ps仕様 + 5MTのブルーエモーションテクノロジーモデル(アイドリングストップ、エネルギー回生、低転がりタイヤ)で、97g/km。35リットル満タンで833km走る計算だが、ここはさすがに最新の国産エコカーの実用燃費に比べて、やや迫力不足。
シティエマージェンシーブレーキをこのクラスとしてははじめて設定したこと(オプション)にも注目したい。これは、時速30km/h以下であれば、レーザーセンサーで前方10mの対象物を検知し、衝突しそうになった場合、ブレーキスタンバイ→油圧アシスト→緊急自動ブレーキが働いて、前面衝突を可能な限り回避するというもの。