購入にかかる手数料(報酬)の種類
中古一戸建て住宅の購入では、媒介業者と司法書士への手数料(報酬)が必要となります。【媒介手数料】
中古一戸建て住宅の場合には、売主と買主との間に媒介業者が入り、媒介手数料が必要となることが大半です。不動産業者が売主となり、その売主との間で直接に契約をするのであれば手数料は不要です。
【司法書士報酬】
司法書士に登記申請手続きを代行してもらうための報酬で、登録免許税とは別の費用です。
住宅ローンの申し込み、借り入れに伴う費用
住宅ローンを利用して住宅を購入するときには、その金利だけでなく、申し込みや借り入れに伴う費用なども確認のうえ、総合的に検討をすることが大切です。【住宅ローン保証料】
借り入れの際に現金で保証料を支払う場合(一括前払い、または一部前払い)、保証料分が差し引かれて融資が実行される場合、返済金利に上乗せされる場合などがあり、用意すべき金額は借り入れの条件によって大きく異なります。
また、融資申し込みに対する審査の結果次第(申込者の内容、または物件の状況)では、通常の2倍近い保証料の前払いを請求されるなど、購入諸費用のかなりの部分を保証料が占めるケースもあります。
【事務手数料/融資手数料】
多くの住宅ローンでは保証料とは別に、保証会社に対する事務手数料、または金融機関に対する融資手数料が必要となります。
【適合証明書交付手数料/物件検査手数料】
フラット35を申し込む際には、一定の検査機関による適合証明書が必要となります。
【団体信用生命保険料(特約料)】
住宅ローン用の団体信用生命保険で、いわゆる「団信」です。
【特約火災保険料/地震保険料】
火災保険(住宅火災保険、住宅総合保険、長期総合保険、団地保険など)はほとんど強制加入ですが、地震保険は任意加入となっています。
【住宅ローン返済支援保険料】
住宅ローンの返済が困難と認められる一定の事情が生じたときにカバーしてくれる、任意加入の保険です。
【課税証明書/納税証明書(その1、その2)取得費用】
住宅ローンを申し込むときに金融機関へ提出します。
【つなぎ融資金利】
住宅の買換えで売却代金の受領前に購入代金の支払いが必要なときなどには、つなぎ融資を利用せざるを得ないこともあります。
その他の諸費用
各種の税金や手数料、住宅ローンの借り入れに伴う費用以外にも、住宅を購入するときにはさまざまな費用が必要です。少額のものはまだしも、大きな金額となるものを見落とすことがないようにしたいものです。【住宅用家屋証明書取得費用】
登録免許税の軽減を受けるためには住宅用家屋証明書(既存住宅証明書)が必要です。
【住民票/印鑑証明書取得費用】
住宅ローンの申し込みや登記申請の際に必要となります。
【登記事項証明書取得費用】
登記完了後の登記事項証明書を受け取るため、通常は司法書士への報酬と併せて支払います。取得実費とは別に郵送手数料や取得手数料などが加算される場合もあります。
【各種の清算金】
固定資産税や都市計画税、土地の権利が借地権の場合における地代、私道負担金、町内会費などを、引き渡し日を境として日割り(または月割り)で清算します。
【各種の一時金】
契約に基づく別途費用などが必要になる場合もあるほか、町内会や自治会の一時金として、転入時にある程度まとまった費用の支払いを求められるケースもあります。
【振込手数料/預手発行手数料】
各種の支払いを振り込みにすれば振込手数料が、預手(預金小切手)で支払えばその発行手数料が必要です。
【引越し費用/家具などの購入費用】
購入に伴う諸費用とは別途に考えなければなりませんが、予算オーバーになりがちな部分であるため、家具の新調などは計画的にすることが欠かせません。
【リフォーム・リノベーション工事費用/清掃費用】
建物の状態に応じて、購入諸費用とは別にある程度の金額の(場合によってはそれなりに高額となる)リフォーム・リノベーション工事費用を見込んでおくことが必要です。築浅でとくに問題がなければ、専門業者によるクリーニングだけで済む場合もあるでしょう。
【老朽設備の交換費用】
ある程度の築年数を経過した中古住宅の場合、耐用年数を大きく超えた設備機器がそのまま使われていることがあるので、契約前の詳細な確認が大切です。
【耐震基準適合証明書取得費用】
築20年を超える木造一戸建て住宅などを購入するとき、それが新耐震基準に適合するものであれば税金の軽減を受けられる場合があります。そのためには耐震基準適合証明書などが必要で、この費用負担を求められるケースもあるでしょう。
【耐震診断費用】
ある程度古い中古一戸建て住宅を購入するときには、できるかぎり耐震診断を受けたほうが望ましいのですが、その費用を売主が負担するのか買主が負担するのかはとくに決まりがなく、契約前の話し合いによります。
【耐震補強工事費用】
耐震性に問題のある中古住宅だった場合には、その補強工事などのために相当な費用を要することもあります。早急な除去が必要とされるアスベストが使われていた場合も同様です。
これらの費用を売主に負担してもらうためには、売買契約締結前に明確な取り決めをしておかなければなりません。
【家屋調査費用/地盤調査費用】
家屋の現況調査(インスペクション)や地盤調査も必要に応じて検討しなければなりません。この費用についても売主が負担するのか買主が負担するのかは決まりがありませんから、不安があるときには契約前によく確認するようにします。
【既存住宅売買瑕疵保険加入費用】
購入した中古住宅に瑕疵(欠陥)があった場合に備える「既存住宅売買瑕疵保険」は、原則として売主が加入を申し込みます。しかし、これを買主側から要求した場合には、保険料と現場検査手数料の負担を求められることもあるでしょう。
関連記事
不動産売買お役立ち記事 INDEX中古一戸建て購入~中古物件選びの基礎知識
中古一戸建て購入~中古物件見学のポイント
中古一戸建て購入~契約までの流れ、段取り
中古一戸建て購入~売買契約をした後の流れ
住宅購入・取得時の諸費用に関する基礎知識