中古住宅用、住まいの性能チェックリスト 

中古住宅の購入は、新築よりも購入費用を抑えることができたり、同じ予算でも「より便利な立地」「より広い面積の物件」を見つけられる可能性があります。しかし、建設中の様子を見ておらず、竣工してから月日が経っているため、その分しっかりと見極めてから購入することが大切です。

 
中古住宅こそ買う時のチェックが大切です!

中古住宅こそ買う時のチェックが大切です!


今回は中古住宅購入のための性能チェックリストを作りました。ひとつひとつの内容を確認し、該当する項目にチェックを入れてください。

<チェック項目>
地盤 / 耐震性 / 防犯性 / 明るさ・風通し / 結露・カビ / 空間性 / 音環境 / バリアフリー / 資産性
 

中古住宅の地盤チェックリスト

まずは、地震、洪水、土砂災害、液状化など地盤状況をチェックするリストです。チェックの項目が多い場合は、購入前に十分な検討が必要です。
 
地盤が強固であること、自然災害にあいにくい立地であることは住まい選びの必須条件です

地盤が強固で自然災害にあいにくい条件であることは、住まい選びの必須条件です


□比較的新しい造成地で盛土である
 または同じ敷地内で盛土と切土が混在している
□崖地の崖のそば、または昔田畑だった場所である
□坂を下りきった低地、または水路、川、池、沼がそばにある
□敷地周囲の擁壁や塀にひび割れ、傾きが見られる
□敷地周辺の道に亀裂や陥没の跡がある。電柱が斜めになっているところがある

 

中古住宅の耐震性チェックリスト

建物の耐震性を知るには建築年代や家の傾き、傷み具合、家の形状などをチェックします。
 
ビー玉を床に置いてみると、あることがわかります

ビー玉を床に置いてみると、あることがわかります


□1981年(昭和56年)6月1日以前に建てられた建物である※
□2000年(平成12年)6月1日以前に建てられた建物である※
□基礎、外壁、内壁などに大きなヒビがある
□基礎が連続したコンクリート製ではない
□床が傾斜していてビー玉をおくと転がる
□玄関や室内扉、窓のたてつけが悪い
□雨漏りの跡がある
□床下にシロアリの被害がある
□屋根が重い瓦でできている
□建物の平面形状が複雑でデコボコしている
□2階が1階より出っ張っている
□建物の四隅に柱や壁がない
□1階の間口が狭く、間口いっぱいに駐車場などの大きな開口部がある
□室内に大きな吹抜けがある
□増改築を繰り返した跡がある
□増改築の際に確認申請を出していない(違法建築物)
※1981年、2000年は耐震基準が大きく変わった節目の年。

もし耐震性に不安がある場合は、購入後に耐震補強を行うという考え方もあります。その場合、その分の費用を見込んでおきましょう。
 

中古住宅の防犯性チェックリスト

泥棒に狙われやすい家には特徴があります。住宅だけでなく、その周辺の様子もチェックしてください。
 
落書きが放置されている地域は防犯意識が低く、犯罪が起こる確率が高くなるといわれています。

落書きが放置されている地域は防犯意識が低く、犯罪が起こる確率が高くなるといわれています。


□周辺に落書きやゴミ、自転車が放置されたままの場所がある
□敷地の周辺は高い垣根や塀で囲まれていて見通しが悪い
□門扉、フェンスなどがなく、敷地内に安易に誰でも入れる
□足がかりがあり容易に近づける窓がある
□玄関の鍵は一つしかない(ダブルロックではない)
□窓に面格子やシャッターがついていない
 

中古住宅の明るさ、風通しチェックリスト

明るさや風通しの有無も満足感につながりやすい部分です。できれば現地を昼と夜の両方に訪れてチェックしましょう。
 
大きな窓があっても、隣家の窓と向かい合っていたり距離が近すぎると「カーテンを閉めっぱなし」になることも。

大きな窓があっても、隣家の窓と向かい合っていたり距離が近すぎると「カーテンを閉めっぱなし」になることも。


□天気が良い日でも室内が暗い。
□近隣に大きな建物が建っている。
□敷地周辺に将来大きな建物が建つ可能性がある大きな空き地がある
□窓を開けても風が通らない
□窓からの眺望や景色が期待できない
□窓の対面に隣戸の窓がある
□近くに交通量の激しい幹線道路があり、窓があっても開けられない
 

中古住宅の結露・カビチェックリスト

結露やカビの生えやすい家は、住まい手の健康にも建物の耐久性にも悪影響を与えます。カビの痕跡がないかチェックしましょう。
 
サッシまわりや水まわりのカビ跡をチェックしましょう。

サッシまわりや水まわりにカビの跡がないかチェックしましょう。


□サッシや壁に結露の跡がある
□キッチン、浴室、トイレなどの水回りや押し入れ、クローゼット、家具の裏面の壁にカビの跡がある
□カビ臭い
□キッチン、浴室、トイレに換気扇がついていない
 

中古住宅の空間性チェックリスト

天井が低い部屋、部屋に柱や梁が突出していて凸凹している部屋は圧迫感があり、空間を狭く感じます。また、家具レイアウトに苦労し、間取り変更リフォームもしにくいでしょう。中古住宅の下見をするときはコンベックス(スケール)を準備して、室内の寸法を測ってみましょう。

 
下見の時にこれを持っていったらバッチリ。コンベックス、水平器、巻き尺

下見の時にこれを持っていったらバッチリ。コンベックス、水平器、巻き尺


□天井の高さが居室で2.4メートル以下
□トイレの天井高さが2.1メートル以下
□履き出し窓の高さが1.8メートル以下
□梁下やドアなどの建具が1.8メートル以下(頭を打つ可能性あり)
□柱や梁が不自然な位置にある(四隅ならOK)
 
 
 
 

中古住宅の音環境チェックリスト

住まいの周辺の音環境は、目には見えないものの、その後の暮らしに大きな影響があります。静かな暮らしを望む場合、家の近くに大きな公園や幹線道路、ペットを飼う家がある場合は注意が必要です。可能であれば、昼間と夜間の両方のチェックをしてください。
 
交通量の多い幹線道路に面していると夜中でもうるさい可能性が

交通量の多い幹線道路に面していると夜中でもうるさい可能性が


□幹線道路に面して居室がある
□近くに公園がある
□室内にいても外部の車の音や人の話し声が聞こえてくる
□ペットの鳴き声などが聞こえる
□2階の音が下階に響きやすい
□トイレで水を流す音が他の部屋に聞こえる
 
 
 
 

中古住宅のバリアフリー度チェックリスト

近年では「最後まで自宅で過ごしたい」と願う人が増えています。高齢になってもずっと住み続けられる家かどうか、バリアフリーへの配慮があるかどうかをチェックしてみてください。

 
家庭内事故を防ぐ意味でも、階段に手すりがあることが望ましい

家庭内事故を防ぐ意味でも、階段に手すりがあることが望ましい


□前面道路から自宅玄関まで階段がある(併設してスロープがある場合を除く)
□屋内、屋外にある階段の勾配が急である
□階段に手すりがついていない
□室内に段差がある
□廊下幅が狭い(車イスが通らない)
□室内で暗い部分がある(段差が見えなくてつまづく)
□玄関、バルコニー、浴室など床段差がある部分に手すりがついていない
 
 
 
 

中古住宅の資産性チェックリスト

中古住宅を購入する場合は、建物が完成してから適切な時期に適切なメンテナンスが行われていたかどうか、メンテナンス・リフォーム記録が残っているかどうかなどをチェックしてください。メンテナンスの有無は建物の寿命に大きな影響を与えます。
 
中古住宅の売買にはリフォーム・メンテナンス履歴がきちんと残っていることが望ましい

中古住宅の売買にはリフォーム・メンテナンス履歴がきちんと残っていることが望ましい


□住宅に適切なメンテナンスが行われていない
□メンテナンス・リフォーム履歴が残っていない
□床下やパイプスペースに点検口がついておらず、設備配管類の点検・清掃・交換がしにくい
□住宅の耐用年数(木造なら25年程度)と、購入後に住みたい期間に隔たりがある

 
以上、中古住宅を購入する際にこれだけは押さえておきたい、代表的な性能チェック項目をご紹介しました。チェックされた項目が多い時は、十分中身を吟味するようにしてください。中古住宅はポイントをきちんと押さえられれば、購入価格を抑えた良い買い物ができる可能性があります。ぜひしっかりと見極めて購入するようにしてください。

【関連記事】
優良な中古住宅を見極める10のコツ(戸建編)


Copyright(c)2018 住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所 All rights reserved.

 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。