「wagashi asobi」の和菓子
wagashi asobiの和菓子は、新しいけれど奇をてらった感はありません。どの和菓子も製法は伝統的なもの。素材や造形で工夫をします。
たとえば一見意外な「ハイビスカス」のハーブのらくがん。「実は紫蘇の味に似ているんです」と浅野さん。そういえば、和菓子に一般的に使われるヨモギや紫蘇、ニッキや生姜もハーブの1種。wagashi asobiでは、ハーブをはじめとする自然の素材を、和洋の垣根を作らず取り入れます。一方で人工的な甘味料や香料、保存料や色素には頼りません。「和菓子」という呼び名は明治時代に、洋菓子に対する言葉として生まれたもの。そもそもお饅頭や羊羹も、異国から伝わったものを和菓子として発展させたものですが、「明治以降、和菓子は新しいものを取り入れることがなくなり、その成長はストップしたようだ」と稲葉さん。老舗和菓子店には、今のままであってほしいけれど、自分たちのような存在があってもよいと思う、とのこと。今の時代ならではの和菓子の表現が、wagashi asobiのお菓子です。
ところで、店舗はあくまでも「wagashi asobi」の活動の1つ。たとえば過去には伊勢丹新宿店にて「yum yum art!」と題し、国内外のアーティストの絵とコラボレーションした生菓子を作ったり、フードマガジン『saji』の2011年春の号『saji wagashi』の和菓子制作を担当したり。さらに小学校で和菓子作りのワークショップを開催するなど、次世代への伝統文化の継承にも力を注ぎます。
wagashi asobiの活動は、人の縁で繋がっている、と浅野さん。自分たちの好きな創作活動をすることで、良い結果を残すことができ、その縁でまた次の活動や仕事へと繋がる。浅野さんが「ポジティブ・スパイラル」と呼ぶ流れが、wagashi asobiの活動を作ります。
◎wagashi asobi 2011年10月のイベント
イベント名:現代茶ノ湯スタイル展 「縁」(えにし)
会場:西武渋谷店 B館5階ネクストスペース
B館8階オルタナティブスペース/ギフトギャラリー
会期:2011年10月4日(火)~10月24日(月) ※B館8階は23日(日)まで
同イベントでwagashi asobiは、現代茶会に合う和菓子を紹介する。
和菓子の販売もあり。
詳細はこちらをご参照ください。
<店舗情報>
■wagashi asobi atelier
所在地:東京都大田区上池台1-31-1-101 TEL&FAX:03-3748-3539
営業時間&定休日:8:00頃~20:00頃・不定休
(イベント等で不在にすることがあるので、電話で確認した上での来店をおすすめします)
アクセス:東急池上線「長原」駅より徒歩1分
改札を出て左・つきあたりを右・80m進んだ左側の駐輪場手前。小さなハーブガーデンが目印
地図:Yahoo!地図情報
■その他販売場所;DEAN & DELUCA各店舗(「ハーブのらくがん」と「フルーツの羊羹」を販売。)