向附
・向附2
2度目のお造りは春海バカラの器で登場
お造りの内容は、「トロのタタキ(境港)」と「ツブ貝(北海道)」の2種。トロには生姜醤油と揚げたてのニンニクチップス、ツブ貝にはゴマとポン酢。
多彩な漬けダレ
やはり刺身は「山葵醤油」だけでは限界があるというか、基本的に素材毎にベストなタレがあると思いますし、素材に合わせた調味料を組み合わせてこそ、の料理。お造りは奥が深く、まだまだ進化できる余地がある、ということを教えてもらった気がします。やはり、ここまで真摯に料理と食べ手のことを考えてくださるところが、世界の三つ星の実力といったところなのでしょうね。
・焼物
保津川の天然鮎
まず一度目は永楽正全の笹皿で、焼きたての天然鮎です。30分かけてじっくりと焼き込まれた鮎は、大ぶりながら頭からガブリ!といただける焼き方となっており、この香ばしさが素晴らしい! 噛みしめる毎にふんわりと漂う、天然鮎の香りだけでも悶絶してしまいそうになりますが、添えられた「蓼酢」もまた濃厚。
「吉」の文字
鮎が飛び出してきそうな迫力ある盛り付け
天然の鮎なので骨はシッカリとしていますが、身質はほっくりと柔らかで、天然鮎が放つ焼きたて香も素晴らしく、今年食べた鮎の中ではもっとも感動した逸品でしたね。
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