ストレス

飲みすぎは「自殺」のリスクを高める!(2ページ目)

お酒を飲みすぎると、肝機能障害やアルコール依存症、さらには「自殺」のリスクが高まるという報告があります。間違った飲み方、飲酒習慣が招くリスクについて解説します。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

うつの人を「飲みに誘う」のは厳禁! 

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うつ気味な人をお酒に誘ってはいけない

友人や同僚がが憂うつにしていると、「飲みにでも行こうよ!」とつい誘いがちですが、憂うつを晴らすために飲酒に頼る習慣がつくと、アルコール依存症になるリスクが高まり、さらに抑うつ気分を増強してしまうこともあります。

また、誘った相手が精神科の薬を使用中の場合もあるので、飲みに誘う前にはその点を確認しておいた方が無難でしょう。一般的に精神科の薬とアルコールを併用すると、薬の効き目が強く出てしまうことが多く、服薬中の飲酒は禁忌なのです。

さらに、うつ病は一般的に朝の調子が悪く、夕方から夜にかけて少し楽になるという「日内変動」が特徴です。朝つらそうでも、夕方頃に調子が出てくるように見えるため、景気づけに飲みに誘ってみよう、と思うのかもしれません。しかし、その誘いによってうつ病を悪化させ、アルコールへの依存リスクを高めてしまう可能性もあるため、安易な酒の誘いは控えた方がいいでしょう。


「寝酒」は睡眠の質を悪くする 

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飲みすぎは睡眠リズムを乱す

「眠れない」という理由で、寝る前にお酒を飲んでいる人も多いと思いますが、この「寝酒」の習慣からアルコール依存症に向かっていく人もたくさんいます。

お酒を飲み続けると、脳にアルコールに対する耐性ができ、1杯で眠れていたのが2杯にでなければ眠れない、3杯、4杯でないと眠れない……というように、知らぬ間に酒量が増えてしまうのです。

また、「お酒を飲むとぐっすり眠れる」と考える人が多いのですが、実は逆に飲みすぎることで睡眠の質を悪化させやすいのです。

たしかに寝つきは良くなるのですが、夜半や明け方に中途覚醒が起こりやすく、健康的な睡眠リズムを壊してしまいます。そのため、起床時に疲れを残してしまい逆効果なのです。

お酒は適量を守ってこそ、長く楽しめる飲み物です。自分自身で適量をコントロールするためにも、リスクについてもぜひ頭に入れておいていただければと思います。

参考文献/e-ヘルスネット(厚生労働省)
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