愛が憎しみに変わる「愛情のカタストロフィー」とは

愛が憎しみに変わる「カタストロフィー理論」とは

大恋愛から結ばれたのに、憎しみ合う2人に変わる。そのようなことが起こらないようにするには?

寝ても冷めても想うのは、彼(彼女)のことばかり。前世からのパートナーと信じて疑わない……。こうしたラブラブなカップルが互いを憎むほど嫌い、破局してしまう――残念ながら、このようなケースは少なくありません。

ある感情が瓦解して悲劇的な結末になることを「カタストロフィー」(破局や破滅のこと)と呼びます。男女の関係では、しばしば「愛情のカタストロフィー」が生じます。
 

熱愛カップルはカタストロフィーに要注意!

愛情のカタストロフィーは、熱愛の勢いで結ばれたカップルによく見られます。恋愛に夢中になっている間は、互いに結婚生活の現実に目を向けにくいものです。しかし、いざ結婚生活が始まると「夢のような毎日」を送れるわけでもありません。互いの見たくない部分を見せられ、期待が裏切られることもあるでしょう。

すると、それまでパートナーへの期待が強すぎた人ほど「私の気持ちに気づいてもくれない。愛情の言葉は嘘だったの?」「結婚した途端に態度が変わった。自分は軽く見られてるのかな?」というように、理想と現実とギャップに直面しやすくなります。すると、熱烈に愛していた分だけ失望も強くなり、愛情が憎しみに変わってしまうことがあります。
 

妻に生じるカタストロフィー……夫の家事や育児への無理解、自己中心的なふるまい

3
妊娠や子育てを機に、妻が夫に厳しくなるのはなぜ?
長い結婚生活の中では、妻の妊娠や出産、育児を通じて、愛情のカタストロフィーがじわじわと生じていくことがあります。

妻は子どもを妊娠すると長い期間、育児から逃れることができなくなります。その期間、一人だけで家計と生活を切り盛りするのは、かなり難しいことです。そこで、夫が今まで以上に頑張って働き、家事や育児に全面的に協力して、難局を一緒に乗り越えてくれることを期待します。

そのため、妻は妊娠期から育児期にかけて、夫の態度がとても気になるようになります。収入を自分だけのことに使い過ぎていないか、家庭を後回しにして趣味を優先させていないか。こういったことをとても気にします。その勘があたってしまうと夫の裏切りを感じ、愛情のカタストロフィーが生じやすくなります。
 

夫に生じるカタストロフィー……妻の気持ちを理解できない、家庭に安らぎがない

ところが夫は、そもそも自分自身が妊娠や出産を経験できるわけでもありませんし、一般的には妻に比べれば育児にかかわる時間も短いため、妊娠期から子育て期に生じる妻の気持ちの変化に気づきにくいものです。

さらに、多くの夫は、家庭は疲れた羽を休める「安らぎの場」であることを求めています。外で精一杯働き、家に帰ったらあらゆる義務から解放されて、休みたいという気持ちがあります。

ところが、帰ったそばから家事や育児を手伝わなければならない。家のなかでは、妻と子どもが中心となった世界が出来上がり、自分の居場所がない……。家庭がこうした状況になっていると、夫の心には「自分は何のために頑張っているのかな」「家ではどこか安らげない」といった気持ちが少しずつ募り、愛情のカタストロフィーにつながってしまうことがあります。

妻も働いている場合には、夫と同じように「帰宅したらまずは休みたい」「疲れを癒したい」と感じているものですが、家事や育児が山積みの状態ではそれもできません。多くの家庭では、「家事や育児は気がついた方がやる」といったあいまいなルールで動いていると思いますので、実質的に、家事や育児に目の行き届きやすい妻が、職場でも家でも働きづめの状態になってしまいます。

夫は、心に余裕がないと、そうした妻の気持ちになかなか気づくことができません。「うちの奥さんはなんでいつもイライラして、自分に冷たくあたるんだろう」といった浅い理解に留まってしまうことがあります。こうして、夫婦の愛情のカタストロフィーはじわじわと進み、長い年月をかけて修復ができない状態まで進行してしまうことも少なくないのです。
 

カタストロフィーを防ぐには? コミュニケーションで理解を深めることが大切

夫婦間に愛情のカタストロフィーを生じさせないためには、互いが抱えているストレス、互いに期待する思いについて話し合い、理解を深めていく必要があります。熱愛の勢いだけで結婚生活を営んでいると理想だけが膨らみ、パートナーが自分の期待と異なる行動をとったときに、大きく傷ついてしまいます。これが愛情のカタストロフィーの元になります。

そうならないためには、コミュニケーションの積み重ねがとても大切です。互いの結婚生活へのイメージ(正の側面も負の側面も)を共有し、理想も現実も語り合い、互いの状況と考えを理解しあう関係になっていることが大事です。

結婚相手は、人生の難局を一緒に乗り越えていくライフパートナーです。互いの欠点や過去の傷、家族のことなど、たくさんのことを理解し、家計や子育て、介護、人生の難局についても一緒に考え、支え合いながら共に歩んでいく同志です。愛情のカタストロフィーを防ぎ、愛情を育みながら共に生きていくためには、夫婦がたくさん話し合い、支え合っていくことが必要なのです。

【関連記事】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項