紅茶/紅茶関連情報

紅茶の“渋み”  パンジェンシーに出会う

紅茶の魅力は、癒しの作用や優雅さ、そしておいしさ。渋さについては、敬遠されがちかもしれませんが、本当の紅茶のおいしさって、紅茶の好ましい渋味も味わうってことなのですよ。

桑原 珠玉

執筆者:桑原 珠玉

紅茶ガイド

紅茶

あなたはどんな紅茶が好きですか?

ある日の昼下がり、曇り空の下、ランチをしながら紅茶の話になりました。女性4名誰もが紅茶好き。癒されるし、優雅……よく語られる紅茶の印象。

味のほうはどうでしょう。ダージリンが好き、アールグレイが好き、ミルクティーが好きなど。紅茶は生産地の特徴も持ちながら、加工方法によってたくさんの種類が作られています。

そこで、「紅茶の渋みは好きですか?」と尋ねてみたところ、一人の女性が少しだけ眉をひそめながら、「うーん、苦手」って。

紅茶は好き、でも渋みはちょっと苦手という声を実際に耳にすることがあります。しかし、心地よい渋みは紅茶の特長のひとつ。まだまだ、誤解や謎の多い紅茶の世界。ここでは、紅茶の味についてご紹介しましょう。

そもそもの味覚とは何でしょうか?
紅茶の渋みってどういうものなのでしょうか?

味覚、五味とは

私たちが食べ物を口にしたときに感じる味。そのうち5つが基本味として認められています。甘味、塩味、酸味、苦味、うま味渋味辛味はこの五味には入りません。5つの基本味は味覚器が刺激されて伝わります。そうでない辛味、渋味は舌の痛覚を通じて感じる味。また、私たちがおいしさを感じるのは、もちろん味だけでなく、見た目や匂い、音、料理の温度、場の雰囲気、さらにはその時の体調や気持ちによっても少なからず影響されるわけですが。

私たちの身近な食べ物で渋味を持つものといえば、お茶、ワイン、柿などが有名。その成分はタンニンというポリフェノールの一種であり、収れん作用をもたらします。これらを口にして、舌が引き締まるような感覚です。ポリフェノールは、近年、抗酸化作用があることから注目されている成分ですね。紅茶は嗜好飲料ですが、抗酸化作用のあるタンニンを含んだ体にも良い飲み物でもあるのです。
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