シャットダウンには時間がかかる
Windowsはたくさんのプログラムから構成されている
Windowsを構成するプログラムです。シャットダウンでは、これらのプログラムの後処理を行います。作業中のファイルを閉じ、メモリーの内容をハードディスクに退避させ、ネットワークや周辺機器の切断(アンマウント)を行っていきます。一連の動作をするためシャットダウンには一定時間が必要になります。
停電に備え、サーバーにはUPSを設置
停電に備え、サーバーにはUPSを設置
停電発生時、シャットダウンする時間を稼ぐためにUPS(無停電電源装置)が必要となります。社内全てのパソコン、LAN(通信機器)、プリンターにUPS(無停電電源装置)を設置できたらよいのですがコスト的には無理。優先順位をつけ、大切なデータを保存しているサーバーにまずUPSを設置しましょう。停電が長引くこともありますので、サーバーを自動シャットダウンできるように設定しておきます。
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ノートパソコンの場合はバッテリーがついていれば、それほど問題がありません。コントロールパネルの電源オプションでバッテリー残量が一定以下になると自動的に休止状態モード(スリープモード)になるように設定されています。念のためお使いのノートパソコンを確かめておいてください。休止状態モードは実行中の作業内容のイメージをハード ディスク上の特別なファイルに書き込んでから、コンピュータの電源がほぼ完全に切ります。停電から復旧すると元へ戻ります。
USBメモリーと同様のフラッシュメモリーを使ったSSDタイプのパソコンが出ています。少し高いのですがハードディスクのように物理的動作がありませんので起動やシャットダウン時間が短くなります。購入にあたって考慮してもよいでしょう。
転倒に備え転倒防止用グッズを活用
転倒に備え転倒防止用グッズを活用
机上のノートパソコンは、ゲルマットと呼ばれる耐震接着ゴムをパソコンの四隅に接着させておきます。ただし、オフィス内での移動が多い場合や会議室にパソコンを持ちこんでプレゼンすることが多い職場では、ノートパソコンを簡単に持ち出せないよう机とパソコンをワイヤでつなぐセキュリティグッズを活用しましょう。机からはみ出さない程度の短めのワイヤにしておけば机からの転落を防げます。
プリンターやキャビネの上に置いてある無線LANなども対策しましょう。いざという時、上から落ちてきたり、道を塞がないよう避難路の動線上になるべく置かないように配置します。ゲルマットで動かないよう固定し、プリンターは台を耐震ストッパーなどで固定しておきます。
水に濡れたらデータ復旧専門業者に依頼する
水に濡れたらデータ復旧専門業者に依頼する
特に大切なデータを復旧させたい場合は、むやみに触らずプロに頼むのが鉄則。サーバーの再起動を何回か試していると、再起動の情報がハードディスクに書き込まれ、結果的に上書きとなりデータ復旧率が下がってしまいます。
データは水びたしになってもかまわないようにバックアップを取ります。社内だけでなく、電力会社が違うエリアのレンタルサーバーを借りてバックアップしておけば停電の影響を緩和できます。
テレワークの検討
社内業務をすべて自宅というわけにはいきませんが、部門ごと業務ごとに自宅での仕事ができないか検討することが必要。VPNルータを導入し在宅またはリモートオフィスでの業務ができれば地震以外でも新型インフルエンザ発生時などでも業務が継続できます。また支障のない範囲でクラウドサーバーへの移行も検討すべきでしょう。地震を始めとする災害に備え、BCP(事業継続計画)をしっかり立てておきましょう。
→ 緊急時でも仕事が止まらないIT対策
→ リスク分散 IT分野での災害対策