企業のIT活用/システム運用管理

リスク分散 IT分野での災害対策

常日頃から災害発生時、どのように従業員の安全を確保するか事業を継続するか考えておかなければなりません。少しでもリスクを低減し分散させることが重要です。IT分野でどういった対策を考えたらよいかみていきましょう。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

災害時、輻輳(ふくそう)が発生しないよう通話制限が行われる

自宅の近くやよく行く場所の公衆電話位置を確認しておく

自宅の近くやよく行く場所の公衆電話位置を確認しておく

1995年に発生した阪神・淡路大震災では固定電話がほとんど使えず、公衆電話もしくは今ほど普及していなかった携帯電話が比較的つながりました。被災地近くの基地局が生きていたのと携帯電話の数が少なかったのが理由です。

今回の地震では固定電話と共に携帯電話がほとんどつながりませんでした。使えたのは街角からずいぶん数が減った公衆電話。公衆電話は最優先で復旧されますので、自宅の近くやよく行く場所の公衆電話を確認しておくとよいでしょう。穴場の公衆電話を覚えておくのも大切です。

携帯電話や携帯メールが使えなかった原因は地震による基地局の障害と輻輳(ふくそう)を防ぐための制限です。新年の挨拶や災害時の安否確認に皆が携帯電話を一斉に使うと輻輳が発生します。輻輳とはたくさんの送受信が集中することで携帯電話の位置を探す処理能力がオーバー、また通話に使える電波が不足して電話などがつながらなくなることを言います。回線がパンクするとも言います。

実際は輻輳が起きる前に警察や消防などへの緊急通話ができなくなることを防ぐため、一般の通話に対して発信制限をかけます。これでつながりにくくなります。

従業員へはTwitterなど別の連絡手段を考えておく

役立たなかった緊急連絡網

役立たなかった緊急連絡網

今回の地震で威力を発揮したのがTwitter。携帯メールがつながらないのでスマートフォンを使いTwitterのダイレクトメッセージで連絡を取り合う姿が見られました。緊急連絡網を多くの会社で作っていますが、その多くが携帯電話や固定電話での連絡網、今回はまったく役立ちませんでした。

製造技術データベースサイトを提供しているイプロス本社はお台場にありますが、岡田社長は徒歩で帰宅した社員とTwitterで連絡をとりあっていました。レインボーブリッジを歩いて渡り、家に帰った社員からTwitterで連絡。

スマートフォンを持っていないくてもネットにつながる環境があれば連絡がつきます。これからはTwitterを活用した連絡網など携帯電話の連絡網を代替できる連絡手段を検討する必要があります。岡田社長によるとお台場ではコンビニしか空いていなく、昼食難民になりかねないので出社する社員には弁当などをもってきた方がよいとTwitterで連絡しています。

全社員にTwitterアカウントを取得させ、会社用のリストを作成しておけば連絡網となります。会社に個人用アカウントがバレルのは嫌だという社員もいるので会社用アカウントでかまいません。会社用ハッシュタグを決めておく、ITリテラシーが一定ではないので社内で講習会を開催しておくとよいでしょう。いざというときに役立つよう練習しておくことが大切。

クラウド型グループウェアdesknet'sJ-mottoでは社員の安否を確認できる災害対策機能がついています。防災管理者が安否確認メールを社員に一斉配信し、社員は携帯電話やパソコンで安否情報を選択するだけで安否確認できます。

クラウド型サービスを使えば、ネットさえつながれば連絡できますので、グループウェアを導入しているのなら安否確認用掲示板や災害時緊急連絡用掲示板などを立ち上げておき、防災の日などに書き込み訓練などをしておくとよいでしょう。
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