住居表示の決定

住居表示が実施されている区域(「○○市△△町1丁目2番3号」のような表示がされる区域)では、建物が新築されることによって新たに住居表示(住居番号)が決定されます。

これは一定の規則にもとづき、「玄関の位置」によって数字(号)が決められるもので、自治体により若干異なりますが、少なくとも玄関の工事(玄関建具の取り付けなど)が終わってから申請を受け付けるところが多いようです。

この申請自体はたいてい売主業者またはその指示を受けた者が行ないますが、住居表示が正式に決まって自治体から通知を受けるまでに申請から1週間ほどかかるようです。

それまでは住居表示が決まっていないわけですから、転居の案内などを作成するときには十分に気をつけ、あまり先走りしないことも大切です。

なお、住居表示が実施されていない区域(「○○市△△町1丁目2番地3」のような表示がされる区域)では、敷地の地番がそのまま住所に用いられるため、このような心配は不要です。

ただし、敷地の地番が複数ある場合には、そのなかでどれを住所に用いるべきなのか、事前に確認をしなければなりません。


引越しの段取り

建物の引き渡しを受けたらすぐに入居したい場合などには、引越しの段取りを早めに考えておくことも必要です。

ただし、建築工事中の住宅を購入したときには、極度の天候不順あるいは予期せぬ災害など売主業者の責任ではない事情によって工事が遅れ、建物の引き渡しが契約に定められた日程どおりにいかないこともあり得ます。

とくに、それまでの賃貸住宅の解約、買換えの際の引き渡しなどがからむときには、工事の進捗状況を常に把握するとともに、あらかじめ余裕のある日程を組んでおくことも大切です。


決済の準備

売買契約にもとづく残代金の全額を支払い、それと引き換えに土地建物の引き渡しを受けるのが決済(残金決済)です。その直前になると、必要書類の準備、残金や各種清算金の支払い準備などでだいぶ慌ただしくなります。

ほとんどのことは不動産業者の担当者から細かく指示があるはずですし、代行してやってもらう部分もいくつかあるので、言われるとおりに動くだけでよく分からないまま進んでいってしまうことがあるかもしれません。

なお、登記申請の際の添付書類として土地の評価証明書が必要となりますが、これは売主業者側で用意をするものです。

買主は住民票や印鑑証明書の必要な通数を役所の窓口で取得しますが、決済の前日あるいは当日の朝に、新居の住所に異動手続きをしてから新しい住所が記載された書類を交付してもらう場合があります。

これは登記上のメリットなどを考えたうえでのことですが、実際にどうするのかは不動産業者の担当者によく確認をしてください。

登記にかかる登録免許税の軽減を受けるためには、新居があるところの役所で住宅用家屋証明書(専用住宅証明書)を取得することが必要です。

これは司法書士または不動産業者の担当者が代行して取得するケースも多く、決済当日の午前中に取得することも少なくありませんが、もし自分で取得するように指示されたときには、役所の窓口や手続き方法などをあらかじめよく確認しておきましょう。

残代金や諸費用は、全額を現金で用意するわけではありません。住宅ローンによる融資金と自己資金で用意する分を合わせたうえで、支払いは振り込みでいくら、預金小切手でいくら、現金でいくらのように細かく指定されます。

これを一般的に「金種分け」といいますが、事前に不動産業者の担当者から指示があるはずですからそれに従ってください。

また、新築された建物に関する所有権の登記をする前のステップとして、土地家屋調査士により建物の表題登記(従来の「表示登記」)の申請がされます。

これは建物が所在する地番、構造、床面積などを特定するための登記(登記記録のうち表題部に関するもの)で、建物完成後1か月以内に申請することになっています。

完成済みの住宅を購入したときなどであれば、売買契約締結時点ですでに表題登記が終わっているケースもあるでしょう。


決済当日の流れ

決済は住宅ローンを借りる金融機関の店舗内で部屋を借りて行なわれることが多く、そうでないときでも平日の昼間に行なうことが原則です。

決済前には司法書士が登記内容(第三者から登記申請がされていないかなど)の再確認を行なうほか、手堅い不動産業者は物件の現地に異常がないかどうかを確認するなど、それぞれの立場で朝から慌ただしく動いています。

新築一戸建て住宅の決済には、売主業者、媒介業者、買主、司法書士が集まるほか、金融機関の担当者も融資実行手続きのため何度か出入りをします。契約にもとづく残代金の支払い、各種の清算金や負担金の支払い、さらに媒介業者に対する手数料の支払いなども行なわれます。

一方、司法書士に対しては建物に関する所有権の保存登記(すでに売主業者名義で保存登記がされている場合は移転登記)、土地に関する所有権の移転登記、住宅ローンの借り入れに伴う抵当権の設定登記の手続きを依頼(委任状を交付)します。

登記費用(登録免許税および司法書士への報酬など)は、新築分譲マンションの場合には事前の振り込みを指示されるケースも多いようですが、新築一戸建て住宅の場合には決済の場で現金にて支払うことのほうが多いでしょう。

ただし、同時に決済をする棟数の多い大規模分譲などであればそのかぎりではありません。

建物の設計図書や関係書類一式などもこのときに買主へ引き渡され、最後に新居の鍵全部を受け取って決済が終了します。


不動産取得税の申告

決済が終われば購入した家は晴れてあなたのものですから、いつ入居するのかも自由です。

しかし、不動産取得税の軽減を受けるためには申告が必要で、都道府県税事務所によって異なりますが、不動産の取得日(引き渡しを受けた日)から10日以内、30日以内などといった申告期限が規定されていますから、早めの手続きを心掛けたほうがよいでしょう。

ただし、申告期限を過ぎたからといって特段の罰則はなく、黙っていても役所のほうから申告書の用紙を郵送してくれるところもあるようです。

なお、不動産取得税の軽減を受けられるのは床面積が50平方メートル以上の場合ですから、狭小の一戸建て住宅では該当しないこともあります。


登記識別情報の受理

決済のときに申請した登記が完了すると、法務局から登記識別情報が通知されます。また、そのときの手続きに合わせて登記事項証明書の交付を依頼していれば、(司法書士経由または直接)登記完了後の内容が記載された証明書が送られてきます。

登記識別情報は従来の権利証に代わるものであり、将来その土地や住宅を売却するときだけではなく、子や孫に贈与しようとするときなどにも必要となるものですから、大切に保管しなければなりません。


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