作りたいモノとお客様が買いたいモノは違う

作る労力を「3」とすると売る労力は「7」かかる

作る労力を「3」とすると売る労力は「7」かかる

中小企業の相談で多いのが販路開拓。「よい商品を作ったが、なかなか売れないのでどうしたらいいか?」という相談がよくあります。実際にモノを見てみると、それは商品ではなく単なる製品のことが多々あります。

製品とはメーカーがこういった機能や仕様が必要だと考えて作ったモノ。商品というのはお客様がお金を払っても手に入れたいと思うモノ。製品をブラッシュアップして商品に変えなければ売れません。

商品に変えるにはネーミング、パッケージ、値付け、チラシ、パンフレット、ホームページ、営業ツールなど考えないといけないことがたくさんあります。

社長に「アフターサービスはどう考えていますか?」と聞くとほとんど考えておらず、商品を出したらあとは小売や卸が勝手に売ってくれるだろうと思っています。特に卸を活用する場合、卸の取り分を考えないといけませんが、決めているのは売りたい最終価格だけ。価格戦略ができていないケースがほとんどです。

一般的に作る労力を「3」とすると売る労力は「7」かかると言われています。市場を考えず自分たちが作りたいモノ、作れるモノを作ってしまうと、よいモノを作ったがなかなか売れないになってしまいます。

お客様のニーズを見つける

高齢の女性がターゲットなら巣鴨でテストマーケティング

高齢の女性がターゲットなら巣鴨でテストマーケティング

売れる商品づくりの第一歩はお客様のニーズ把握。まず商品を買ってもらえそうな顧客ターゲットを考えます。男性なのか女性なのか、20代なのか30代なのか、賃貸なのか持ち家なのか、様々なセグメントで検討します。

顧客ターゲットが決まったらテストマーケティングを行います。例えば、高齢の女性がターゲットなら巣鴨を舞台にして縁台とお茶を用意し、世間話をしながら商品に対する感想を聞きます。

30代女性OLがターゲットなら、丸ノ内で試供品やサンプルを配りアンケートをとります。顧客ニーズが浮きあがるようなアンケート項目を考えなければなりません。

アンケートの数も重要ですが、質も大切。例えば、複数の商品パッケージを用意しどのパッケージが最初目に入りましたか、いくらぐらいなら買いたいと思いますかなど時間をとってインタビューを行います。集めたデータを分析し、パッケージや価格の検討では会ったお客様の顔を思い浮かべながら商品作りをしていきます。

まずは既存顧客に新商品を買ってもらう

ランクが上の商品をすすめるのがアップセル

ランクが上の商品をすすめるのがアップセル

売る立場にたてば、お客様のニーズが多様化しているため新商品を新規顧客に買ってもらうのは大変。まずは既存顧客をターゲットにしましょう。商品を一度でも買ってもらったお客様ならお店に対する心理的バリアが少なく、新規顧客よりも少ないマーケティングコストで買ってもらえます。お店としては既存顧客と良好な関係を維持し、長期にわたって商品を買ってもらうことが重要です。

そのために必要なのが顧客管理システム。顧客の名簿管理だけではなく、様々な顧客分析を行います。新商品なら同種類の商品を買ってもらったお客様、関連しそうな商品を買ったお客様を抽出し、DMを送ったり試供品・サンプルを送り購買に結びつけます。クロスセルと呼ばれる手法です。

マクドナルドでハンバーガーを注文すると「ご一緒にポテトはいかがですか」とお姉さんが関連購買をすすめますが、これもクロスセルの一種です。もっともアルバイトはクロスセルという意識はなく、マニュアル通りにただ言っているだけです。

アップセルという手法もあります。昔、お酒はトリスからはじまってレッド、ホワイト、ダルマ(オールド)、ローヤルと給料が増えるに連れてお酒のランクを上げましたが、上位の商品をすすめるのがアップセルです。