和菓子/羊羹・最中・甘納豆

「とらや」の「小形羊羹」に紅茶味が誕生!(2ページ目)

自宅用には、少し敷居が高い「とらや」の羊羹。でも、小さなサイズの「小形羊羹」であれば、気軽に手が出せます。新作の「紅茶」をはじめ、小形羊羹限定の味にも注目です!

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

「とらや」の「羊羹」は1年もつ 

小形羊羹「空の旅」

白小豆入の小形羊羹「空の旅」(1本210円)4月1日より羽田・成田空港限定。包装をくるりと剥き、手を汚さずに食べられる

しっかりと火が入り糖度が高いため、一般的に煉り羊羹は常温でも日保ちがします。とらやの羊羹は、未開封の場合、製造日から1年が賞味期限です。それ以降さらに1年は、食感や風味は弱まるものの、安全性には問題なく、食べることができるそうです。

日保ちの良さや栄養価の高さが特徴の羊羹。とらやは自社工場がある静岡県御殿場市、京都府南丹市とそれぞれ災害協定を結んでいます。災害時にはとらやが羊羹等の食糧を可能な限り提供、支援を行うという内容です。今回の東日本大震災では、被災地へ数万本の小形羊羹が速やかに届けられました。

体の栄養だけでなく、心の癒しにもなるであろう羊羹は、実は我が家の備蓄用食料の定番です。小形羊羹であればナイフやお皿も要らず、いつでも衛生的に食べられます。

「とらや」の「小形羊羹」新作が加わり全8種類 


「小形羊羹」

「小形羊羹」(1本各210円)京都限定、羽田・成田空港限定の味も含め全8種類(写真提供:とらや)

とらやがフランスの香水箱にヒントを得て、気軽に買える手のひらサイズの「小形羊羹」を考案したのは1930年のこと。その後デザイン等は何度か変更され、2008年には、現在のすっきりとモダンな装いに一新されました。現在、味は全部で8種類。全店で販売される「夜の梅」・「おもかげ」・「新緑」・「はちみつ」・「紅茶」と、京都限定の「白味噌」・「黒豆黄粉」、羽田・成田空港限定の「空の旅」です。

小形羊羹「紅茶」

新作の「紅茶」(1本210円)は、小形羊羹だけの味

4月1日に新発売された「紅茶」は、熊本県・石飛産の無農薬の「天の紅茶」を挽き、白餡に加えて煉り上げたもの。口に含むと奥ゆかしく静かな紅茶の香りがふわり。香気の中にさあっと広がる甘さが印象的です。

ちなみに「紅茶」と「はちみつ」、京都限定の「白味噌」と「黒豆黄粉」は小形羊羹だけの味。4つとも香りを楽しむ羊羹。厚めにカットした羊羹とは違う、軽やかな食べ心地の小形羊羹だからこそ、その個性が生きるようです。

友人が「海外へ赴任する」「海外に住む」と決まると、出発前に「小形羊羹」を届けます。かさばらず日保ちがし、1本ずつ好きな時に食べられるので、本を1冊入れるつもりで荷物に加えてもらえたら、という思いです。和菓子が恋しくなったとき、現地の人に日本の味を紹介するとき。決して無駄にはならないはず。

「気軽に」「簡便に」「より大勢の方に」と考案された「小形羊羹」。小さくとも頼もしい存在です。

とらやホームページ(オンラインショップあり)
問い合わせ先電話番号:0120-45-4121(9:00~18:00)
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