・冬の八寸 蟹バージョン
蟹の八寸
ここで日本料理の「華」とも言える「八寸」! もちろん今回は蟹バージョンです。内容は「蒸し蟹」「カニミソ(甲羅付き)」「いくら金柑」「海鼠酢」「玉子カステラ」「丹波黒豆の栗蜂蜜漬け」と充実のラインナップ。
最初に視界に映るのは、何と言っても蟹の足! まるで鍛え抜かれたアスリート選手のような太く長い足は、身の詰まり具合がパンパンのムッチムチ! 旨味(甘み)濃厚っぷりも素晴らしく、まさに冬食材の王様の貫禄です。
それにしても、この足と甲羅の大きさを考慮すると、津居山港の蟹の中でも極上クラスだと推測しますが、それがこの価格帯でいただける店なんて、私が知る限り数店ぐらい。これは蟹好きさんには嬉しい限りでしょう。
・焼物
まずは、このような状態で供されます
さらに焼物がまたスゴイ! まずは塩板(下に炭火が仕込んであるので、塩板が常に温かい)に和紙がかぶせられたものが登場です。この和紙には、梅の花と椿の葉が挟まれてあり、季節感を演出。そしてこの和紙をめくると……。
焼き蟹と鰤
「焼き蟹」と「鰤の塩焼き」がドーン!と現れるというわけです。和紙に封じ込まれていた蟹の香ばしさが一気に漂い、これまた極楽たる演出効果。焼き蟹はその香りも御馳走ですからね。
鰤も橙に挟まれており、風味が一層引き立っている感じ。皮目まで違和感なく食せましたし、この焼き技術は見事でした。
次ページでは、蟹御飯や蕪蒸し等を御紹介します。