プレゼンテーション

プレゼンにおいて、哲学者の考え方を取り込めたら今より精度が高まるかもしれませんね

アリストテレス。その名前は、あなたも聞いたことがあるかと思います。古代ギリシャの哲学者で「万学の祖」とも呼ばれる方です。そのアリストテレスが「人を説得する方法」について語っているとしたら興味はありませんか?

『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン(カーマイン・ガロ著、日経BP社)』の中で、まさにそれが紹介されていました。そして、それを読んだときに思いました。「これは必須の5箇条だ!」と。今回はその5箇条を野村の解説つきでご紹介します。

アリストテレスの人を説得する5箇条

まずは、その5箇条をご紹介しておきましょう。

  1. 聞き手の注意を引くストーリーやメッセージを提出する
  2. 解決あるいは回答が必要な問題あるいは疑問を提出する
  3. 提出した問題に対する解答を提出する
  4. 提出した解答で得られるメリットを、具体的に記述する
  5. 行動を呼びかける

では、それぞれ紹介していきます。

■1 聞き手の注意を引くストーリーやメッセージを提出する
5箇条の1つ目にこの項目が来ているのが、非常に印象的。この一文から、私は2つの重要なポイントを感じました。1つは「ストーリー・メッセージを明確にしよう」ということ。プレゼンテーションにおけるNGの1つに、何が言いたいのかという論点が伝わらないことがあります。メッセージを明確に打ち出すことは、論点のブレを防いでくれます。

ではメッセージを明確化するとはどういうことか?一言でいえば「シンプル化する」。長々、ダラダラとするだけで、ッセージは不明確になっていきます。シンプル化することで、切れ味は鋭くなるのです。

もう1つは「そのストーリー・メッセージが聞き手の注意を引くものである」ことの重要性。聞き手には「興味がないから聞かない」という権利があるのがプレゼンテーション。だから大前提として、聞き手が「おや? ちょっと聞いてみようかな」と思えるように仕組まなければならない。

■2 解決あるいは回答が必要な問題あるいは疑問を提出する
人が動く理由は大きく2つ「快を得るため」か「痛みを避けるため」である。こうした言葉はよく聞きますね。そして、2つのどちらが強力かというと明らかに「痛みを避けるため」。歯が痛ければ、ディズニーランドよりも歯医者に行くでしょう。

「問題・疑問を提出する」というアプローチは、「痛みを避ける」の前提となる「痛み」を示しています。ただし、あなたもご想像のとおり、これだけでは十分ではありません。「痛み」だけの提示ではなく、「その回避」までがセットで、初めて聞き手を行動に移すことができます。

■3 提出した問題に対する解答を提出する
上の「痛み」に対する回避方法が、この「問題への回答」です。プレゼンの前提として、問題と解答はセット。そして、この部分が聞き手の一番聞きたい部分でもありますよね。だから念入りに作り込みましょう。

■4 提出した解答で得られるメリットを、具体的に記述する
私が5箇条のなかでもっとも強調したいのが、この項目。2や3は、みんなやります。「問題→解決」のストーリー展開は、もはや一般的。ここでは差はつきません。しかしこの4の項目は、多くの人のプレゼンで欠けています。

「問題→解決」のストーリーを示すだけでは不十分。なぜならば聞き手は問題が解決した先の姿をイメージできないから。問題が解決したときの喜びをありありと描くことで、プレゼンテーションの魅力がグッとあがります。

■5 行動を呼びかける
言わばこれはクロージングです。営業でプレゼンテーションだけして、クロージングを全くしないとどうなるでしょうか? プレゼンによって高まった聞き手の熱が、そこをピークに下がる一方。これではいけません。「鉄は熱いうちに打て」と言いますから、プレゼンの最後でしっかり一押ししましょう。

たとえば、テレビの通販番組は最後にフリーダイヤルの番号を読み上げますよね。あれは「今すぐ、この番号に電話を」と呼びかけているわけです。私たちのプレゼンテーションでも同様のことが可能なはずですね。

今までのプレゼンテーションを見直してみよう

さて、「アリストテレスの人を説得する5箇条」はいかがだったでしょうか? 今後のプレゼンテーションをこれを意識してつくるのもオススメです。でもそれ以上にやってほしいのは、これまでに作成したプレゼンテーションに、この5か条が入っていたかをチェックすること。

特に、4と5はうっかり入れていないことも多いかと思います。言い換えれば、それらを入れれば説得力は高まりますね。


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