口に入れている食品を総点検
速い人はやせているという紛う方なき真実
しかし、主食を減らさなくても、何か余計なエネルギーを口にしているものです。そこで、あなたの一日の中で口に入れている食品を総点検してみてください。
アルコール類はおつまみのおまけ付き
まず容疑者の筆頭に挙げられるのは、アルコール類。アルコールはそれ自体のエネルギー量だけでなく、飲酒時に摂る肴、おつまみのエネルギーも加わるので罪が深いのです。筆者もアルコールは好物ですが、メインレースの2ヶ月前からは量を減らします。特に大会直前1ヶ月前は練習量を減らすので、走り込み期と同じように口にしているとたちまち体重が増加してしまいます。アルコール類のエネルギー量は、別表で見ていただきたいのですが、これに加えて肴類のエネルギーも考慮することをお忘れなく。
間食は高エネルギー食品の魔窟
次に間食です。いずれも改めて言うまでもない食品ですが、なぜか間食というのは高エネルギーのものが多いですね。ケーキ、クラッカー、チョコレート、ドーナツ、和菓子、あられ、プリン等々。これに砂糖入りの飲み物と共に摂取したらと思うと恐ろしい!思い切りエネルギー量を増やす油脂
そして揚げ物類。フライ類、天ぷらなど、油で揚げるとエネルギー量が一気にアップします。例えばジャガイモ100gのエネルギー量は84kcalですが、フライドポテトになると237kcalと約3倍に。脂肪分のエネルギー量は相当なもので、マヨネーズなどのドレッシングにも注意を。野菜が低カロリーだと思っていても、それにマヨネーズやサラダオイルドレッシングをかけて食べていてはなんにもなりません。アスリートなら塩にしましょう。精製した塩ではなく、なるべく無精製に近い製品を。塩分だけでなく各種のミネラルも豊富だからです。
肉類、豆類、乳製品は重要なタンパク質摂取源ですが、いずれも脂肪の含有量も多いためにタンパク質を摂っているつもりでもついでに脂肪も摂ってしまうことになりがちです。動物性タンパク質の供給源は、鶏ささみ、卵、レバー、白身魚、低脂肪乳などの脂が少ない食品に重点を置くようにします。
【参考 頭に入れておきたい食品のエネルギー量】
ビール1缶(350ml) 約160kcal
おにぎり(普通サイズ) 180kcal前後
※ツナマヨのおにぎりは約230kcal
蒸しじゃがいも(100g) 84kcal
フライドポテト(100g) 237kcal
BCAAで「脂肪を減らしてアミノ酸不足」対策
しかし、体づくりと疲労回復にタンパク質は必須の栄養素です。タンパク質を構成するのは20種のアミノ酸で、そのすべてがバランス良く取り込まれなければいけないんですが、そのうち11種類のアミノ酸は体内で生成できるものの、9種類の必須アミノ酸は食べて摂取するしかありません。これを肉や豆で摂取しようとすると、脂肪も一緒に食べざるをえないので肥ってしまうというジレンマに陥ります。こんな時に役立つのが、BCAAのアミノ酸サプリメントです。BCAAは脂肪分をほとんど含まずに必須アミノ酸を補給する成分ですから、ダイエット時の体調不良を予防するのにも使えます。体重を増やしたくないアスリートにはたいへん便利なサプリメントだということができます。
走りだす30分前と走った後すぐ、さらに長距離を走るときにはランニング中にも補給するといいのですが、大会前の調整期に入ったら食事の後にも加えると、調子を壊さずにダイエットを続けられます。