管理委託業務と管理費
マンションの管理費は、中身とコストのバランスが大切。比較検討してみよう
管理会社に管理業務を委託すると、管理組合は管理委託費という名目で管理会社に多額の管理費用を支払います。マンション購入者である区分所有者が毎月支払う管理費のかなりの部分が、この管理委託費です。
管理費は安ければ安いほどよいわけではありません。管理業務の中身とコストとのバランスが大切です。管理委託費の内訳を知り、個々のマンション管理業務のコストを把握して、他マンションなどと比較しながら判断します。決して金額だけで判断しないようにしましょう。なお、個々の管理費は、区分所有者がその持分に応じて費用負担をすることとなっていて、一般的には専有面積の比率によってきまります。ただし、区分所有者の自主的ルールである管理規約で定めれば、費用負担を一律にするなど、別の方法をとることも可能です。
ここまでお話しすると、なんだかとても面倒で、誰にどの業務を委託するなんて、どうやって決めればいいのだろうと悩んでしまう方も多いことと思います。新規分譲マンションでは、あらかじめ売主のマンションデベロッパーが管理会社を決めています。初めて顔をあわせる区分所有者が組合員となり管理組合をつくって、委託管理か自主管理かを決めて、管理会社を選択することは、どう考えても無理があります。そこで、あらかじめ管理会社や管理費が設定されていることがほとんどです。
ですが、マンション管理の主体は区分所有者で構成された管理組合。管理業務に不具合があれば、管理組合として管理会社を変更することも可能です。変更しないまでも、自分たちの快適な暮らしと大切な資産を守るために、管理会社の業務内容に注意を払い、積極的に管理組合の活動に参加してください。
マンションの資産価値を維持するのは区分所有者の意識と管理業務です。「マンションは管理を買え」といわれる所以です。