料理からインスピレーションを得る
このバゲットのように、お酒に合うパンなら「ドワチェッタ」(230円)もおすすめです。イベリコ豚の背脂、ガチョウ油、イタリアのパンチェッタ入り。とまらなくなります。
それを食べた時、わたしは料理人の淺野正己さんを思い出しました。
以前対談で「おいしいパンとは、とまらないパンだ」
と言っておられたことが印象に残っているのです。実はこのガチョウ油、
淺野さんから教えてもらった素材だそうです。
左:カカオと栗(220円)は思い出の味。右:チョビ(190円)はオリーブとアンチョビのパン
デュヌラルテでの修業時代、ライ麦とカカオは相性が良いと聞いたので、
試作してみたらとてもおいしくできて、チーフに抜擢されるきっかけとなった
思い出の生地なのだそうです。カカオと栗粉の生地に栗のペーストとラムに漬けた渋皮煮が入って、深く印象に残る味わいです。
レストランに行くのが好き、という田中さん。そこからインスピレーションが湧くことも少なくないようで、最近はビストロで知った、旨味のあるバスクの唐辛子を使ったパンを創作しているのだとか。
トロ コーヒー&ベーカリーのパンのご紹介は次のページに続きます。