ゲーム業界ニュース/ゲームと文化ニュース

ゲーム雑誌ができるまで(7ページ目)

ゲーム雑誌がどうやってできるか、興味ありませんか? 2010年11月26日に新装刊するアスキー・メディアワークスの月刊ゲーム総合誌電撃ゲームズ編集長の千木良 章さんに、ゲーム雑誌がどのように作られているのか、現場のお話を伺ってみました。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

ゲーム雑誌のセオリーをガタガタ崩してみる

本屋さんの図

アニメや、映画や、音楽や、色んな雑誌がある中で存在感を出す雑誌作りというのが必要になってくるのでしょうか。(イラスト 橋本モチチ)

千木良:そういう状況で、月刊で速報性がなく、しかもゲーム総合誌にこだわって作っている電撃ゲームスがどうあるべきか、考えた時に、今までのゲーム雑誌のセオリーだったものをガタガタ崩してみようかと。

まず、単純にメーカーからもらった情報をアレンジするだけでなく、インタビューのような読み物を増やしたり、独自の企画を立ててやったりというところにかなり力を入れています。今までのゲーム雑誌も当然そういうことはしていたんですが、より色濃くしていくと。そういった長文が読みやすくなるように、文字も横組から縦組に変えました。

ガイド:情報誌という立場から一歩踏み込んだ内容を目指すということですね。読んでみると分かるんですが、縦組になるとグッと大人の雰囲気がでて、インタビューなんかの雰囲気はかなりいい感じです。そして、インタビューそのものがたっぷりですね。

千木良:それから、本屋さんの棚でしっかり存在感が出せるように、本自体のサイズを一回り大きくしています。いわゆ週刊誌なんかとパッと見た目にも差別化したいんです。それから、コンシューマーゲームの情報が中心というのは変わらないんですが、ゲーム以外の情報も入れています。

ガイド:ゲームエンタメカレンダーというのがあってですね、これはゲームの発売日にマンガや映画の情報も入っていて、中々使い勝手がよさそうです。そして、最後の方のページは、これはまたかなりカオスになってますね。(笑)

千木良:最後の方のページは、うちの編集者に1人2ページでやりたいことをやってみろ、という企画なんです。結局は、うちの編集やってる人間も、ゲームが縁で編集やってる人間ばっかりなので、そういう人間が興味を持っていることってなんだろうって。ゲーム中心でありながらも、そういう形でゲームスらしく、雑誌の「雑」の部分を広げていこうと思います。

ガイド:挑戦の姿勢がものすごく伝わってきます。これは読者の反応が楽しみですね。

千木良:いや、本当にそうなんですよ。

ガイド:最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

千木良:まず、僕らはちょっと考えるんですよ。ゲーム雑誌を昔よく買ってた人がいますよね。ファミ通さんなり、電撃なり、ファミマガなり。でも、大人になって卒業してゲーム雑誌を買わなくなってしまった人っていると思うんですよ。なんで卒業しちゃったのかなあって考えると、忙しくて、ゲームに触れる機会がないから情報がいらなくなっちゃったという人もいるでしょうし、雑誌という形態自体に興味がなくてネットでいいって言う人もいるでしょうし。

でも、基本的に新しい電撃ゲームスは、ゲームを今やってなくても面白い。ネットで情報を拾ってても面白い、そしてゲームをやっている人が読んでももちろん面白いって形を目指して、今回新しい形をつくっているので、今まで読んでいただいている読者のみなさんはもちろん、むしろゲーム雑誌なんて買ってまで読みたくない人にこそ、一度手にとって読んで欲しいと思ってます。

ガイド:今日は本当にありがとうございました。

【関連記事】
洋ゲーは儲るのか、スパイクに聞いてみた。(AllAboutゲーム業界ニュース)

テクモ営業さんに聞く新規作販売の苦労話(AllAboutゲーム業界ニュース)
中小メーカーにDS参入の実情を聞いてみた(AllAboutゲーム業界ニュース)

【関連サイト】
田下広夢の記事にはできない。(ゲーム業界ニュースガイド個人運営サイト)

【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場で人気のゲームソフトを見るAmazon で人気のゲームソフトを見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 5
  • 6
  • 7
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます