栄養管理/炭水化物・糖質

ショ糖・麦芽糖・乳糖の効果・役割・不足(2ページ目)

今回説明する「ショ糖・麦芽糖・乳糖」は糖が2個くっついた二糖類と呼ばれるものです。二糖類は、ブドウ糖などの単糖類やオリゴ糖などの多糖類と同じように炭水化物に属するものです。

一政 晶子

執筆者:一政 晶子

管理栄養士・米国登録栄養士(RD) / 栄養管理・療養食ガイド

乳糖(ラクトース)の効果・役割
 

ラクトース

少し牛乳を飲む程度ならラクトース不耐症でも大丈夫なことも。

ラクトースはグルコースとガラクトースが結合した二糖類です。牛乳や母乳などに多く含まれており、人を含め哺乳類が最初に口にする大切な炭水化物です。ラクトースは乳製品、およびホエーを使用した加工品に含まれています。また、パンやビールを作る際にイーストによってほとんど分解されないため、これらに甘味を足したい場合などに使われます(マルトースなどを使えばイーストに分解されて甘味が無くなる)。

ラクトースでよく知られているのがラクトース不耐症。これは特に成人にみられる症状で、ラクターゼというよばれるラクトース分解酵素の不足によるものです。ラクトースを分解する酵素は2歳くらいから徐々に減少していきます。年齢とともに減少する酵素が一番の原因ですが、腸の病気などによって引き起こされることもあります。お腹の張りやおならなど、お腹の不調を起こすことがあります。なお、この酵素が不足している場合でも、少量のラクトースは問題ない場合も多くみられます。ラクトース不耐症は、免疫異常による牛乳アレルギーとは全く異なるものです。ラクトース不耐症は糖(炭水化物)への反応であり、アレルギーはたんぱく質への反応です。

乳糖(ラクトース)の不足
 

一般的にラクトースの不足による弊害は知られていません。ただし、新生児・乳幼児ではラクトースが何らかの理由で摂取できない場合は、代わりとなる栄養源を必ず確保しなくてはいけません。

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