アトピー性皮膚炎/アトピー性皮膚炎の薬・ステロイド剤

アレルギー症状への薬

ステロイド、アレルギーの薬以外に、アレルギーの病気での治療について説明します。アトピー性皮膚炎では消毒、喘息には咳止めなど、補助的な治療および外科治療を紹介します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

アトピー性皮膚炎にスキンケア

アトピー性皮膚炎では、皮膚が乾燥するので、保湿剤が使われます。市販の薬から医療機関で使う保湿剤など様々です。
■保湿剤
皮膚の乾燥を防ぐ薬です。乾燥するだけで痒みが増しますので、スキンケアとして保湿は大切な治療です。

保湿剤
(参考「アトピー性皮膚炎に対するスキンケア 」)

■消毒薬
皮膚に細菌がつくと、である伝染性膿痂疹になりますから、皮膚を清潔にすることは大切です。皮膚を清潔する方法として、消毒があります。酸性水も消毒の点で、効果が報告されています。

(参考「アトピーの合併症」・「水でアトピーが治るの?」・「皮膚を清潔にする消毒は効くの?」)

気管支喘息で咳を抑える


■テオフィリン
気管支を拡げる作用があり、気管支喘息に使います。
テオフィリンがなぜ喘息で使用されるかというと、気管支を拡張し、炎症を抑える作用があるためです。上記の作用がありますが、テオフィリンの血中濃度(血液中の薬剤の量)によっては、その作用が異なります。
  • 気管支拡張作用  10μg/ml以上
  • 抗炎症作用    10μg/ml以下
一般に、5-15μg/mlが望ましい値(有効血中濃度)です。

喘息を治すには、どうする?
喘息薬「テオフィリン」は安全?危険?

咳のひどい時には、鎮咳剤、去痰剤などの咳を抑えたり、痰を切りやすくする薬が使われます。

減感作療法または免疫療法


場合によっては、スギ花粉を使った免疫療法を行います
免疫療法とは、「減感作療法」(げんかんさりょうほう)とも呼ばれ、体がアレルギーを起こす物質(アレルゲン)に反応することを「感作(かんさ)」と言います。つまり、免疫療法(減感作療法)は、微量のアレルゲンを反復注射して、アレルゲンに対して反応しない状態にすることです。

免疫療法のメカニズムとしては、アレルゲンに対するIgEの値が減少したり、ヒスタミンなどのアレルギーの症状を起こす化学物質が出てこなくなったり、アレルゲンに対するIgEを抑える物質が体の中で作られIgEの働きをブロックすることによって、アレルギー反応が起こらなくなると言われています。

具体的な方法としては、週1~2回の頻度で、徐々に注射の間隔を延ばし,最終的には1~2ヶ月ごとの注射として、注射継続期間は、3~5年と言われています。

基本的にはアレルゲンを皮膚に注射します。最近は、舌の下にアレルゲンを投与する方法も研究が進められています。でも、効果はあるようですが、免疫療法を専門にしている少数の大学病院でしかされていません。

(参考「体質改善?免疫療法って何?」)

外科的治療


■アレルギー性鼻炎・花粉症
薬で治らない場合は
薬で効果がない場合レーザーや手術に治療法の1つです
  • 鼻粘膜の縮小を目的にした手術→電気凝固法・凍結手術・レーザー手術
  • 鼻腔での空気を通気度を改善する手術→鼻甲介での粘膜や骨の切除・鼻中隔矯正など
  • 鼻水の分泌を抑える目的の手術→vidian神経切除術・後鼻神経切除術

基本的には、鼻の腫れた粘膜を取る、鼻水を出す神経をブロックすることになります。

(参考「花粉症重症度チェック」)

■アレルギー性結膜炎・花粉症
点眼薬や内服薬で改善しない場合は、眼科で手術になることもあります。

手術は、結膜の腫れている場合(結膜乳頭増殖といいます)、結膜切除術を行います。ただし、再発する場合はあります。角膜に白いもの(プラークといいます)がある場合は、切除します。

(参考「花粉症の目の症状と対策法」)

医療機関での治療法
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます