一年草と二年草と多年草の違い
ネモフィラも一年草 |
種をまいてから、生育・開花・結実・枯死までのサイクルが1年以内で完結する植物のことを指し、一年生植物、一年生草本などとも呼ばれます。
例)アサガオ、キンセンカ、センニチコウ、ニゲラ、ネモフィラ、ロベリア、ヤグルマギクなど
■二年草
種をまいてから、生育・開花・結実・枯死までのサイクルが1年以内に完結せず、およそ2年で完結する植物を指します。したがって秋に種をまいて翌年に開花・結実するような植物は一年草にあたり、年をまたいでいても二年草とは呼びません。
例)カンパニュラ、ジギタリス、スカビオサ、ツルムラサキなど(※品種により一年草、多年草のものもあり)
■多年草(宿根草)
おなじみのキキョウは、多年草 |
生育・開花・結実の後も枯死せず、このサイクルを多年にわたり繰り返す草本類を指します。冬の寒さなどで一時期地上部が枯れるものもありますが、地下の根は生きており、条件が整えばまた芽が出て生育を続けます。
例)アキレア、オダマキ、キキョウ、ゲラニウム、ゼラニウム、ブライダルベール、ミヤコワスレ、ヤブランなど
なおアゲラタム、デージー、パンジーのように本来は多年草であっても、日本の気象条件などに合わないためガーデニングでは一年草扱いされる植物もあります。
一年草と二年草の管理
春の種まきは、八重桜が咲く頃を目安に |
育苗後の管理は、日向を好むのか半日陰が良いのか、乾燥気味を好むのか水を好むのかなど、それぞれの性質に合わせて行います。ほとんどの植物に共通するのは、花がらや傷んだ葉をこまめに摘み取ることと、適宜切り戻しを行うことです。次々と花を咲かせる一年草は、体力を使うため追肥も忘れずに行いましょう。なお、観賞期が過ぎたら、掘り返して処分します。
多年草の管理
斑入りの多年草は、花がない時期も楽しめる |
何年もそのままで栽培し続けていると、株が老化して中心部が枯れこんできたり、花つきが悪くなってしまいます。また鉢植えの場合は、根詰まりを起こして枯れてしまうこともあります。 そのため、庭植え・鉢植えとも数年に一度は株分けや挿し芽をして、株を更新する必要があります。株分けは春か秋に行いますが、春に花が咲いたものは秋に、秋に花が咲いたものは春にと覚えておけばよいでしょう。挿し芽は、梅雨の頃が最も適しています。若く充実した茎を挿し穂に使いましょう。
なお、多年草は一年草に比べて花期が短いので、花がない時期でも楽しめるような工夫も必要になってきます。
ガーデニングでの活かし方
一年草と多年草をうまく組み合わせて |
一年草は花色が豊富なので、思うに任せて植えこんでしまうと、癒しの空間であるはずの庭が色の氾濫で目を疲れる……ということにもなりかねません。はじめのうちは、使う花色を「同系色+白」程度に押さえておくと、まとめやすいでしょう。
一方、多年草は花が咲いていない時期の方が長い植物です。植栽を考えるときには、季節ごとに順に花が咲いてくれるようなプランニングを心がけ、一年草で彩りをプラスするとよいでしょう。
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