いちごは多年草…手入れ次第で毎年収穫できる!
たわわに実ったいちご
また、キュウリやナスなどの一年草と違い、イチゴは多年性の植物なので、きちんと手入れを続ければ、植えっぱなしで何年も楽しむことができます。家庭菜園や庭の一部分に定位置をつくれば、毎年、収穫を楽しむことができますし、プランターでも充分に栽培可能な果物です。
<目次>
いちごの栽培スケジュール(苗植え付けから収穫まで)
多年草なので、そのまま手入れを続ければ、次の年も同じサイクルで楽しむことができます。
いちごの栽培で用意するもの
ガーデンアイテムとしても楽しいストロベリーポット
畑や庭の地植えでも栽培することはできますが、実の部分が土に触れてしまうと傷むので、プランターで育てるのがおすすめです。地植えにする際は、畝(うね)のてっぺんに植えた株から、実がぶら下がるようなイメージで畝を高くつくり、ビニールやワラでマルチをしておくと良いでしょう。
一般的な野菜と同様、プランターと培養土を準備し、元肥として、ボカシ肥か発酵鶏ふんを混ぜておきます。幅60cm程度のプランターに、ポット苗2株が適量です。
また、イチゴ栽培専用の「ストロベリーポット」というものもあります。素焼きや陶器でできた壺型の鉢で、写真のようにイチゴをタテに交互に植えつけていくことができます。このストロベリーポットを使えば、狭いスペースでたくさんのイチゴを植えることができ、実が土に触れないので、傷むことがありません。真っ赤な実がなったストロベリーポットは、庭やベランダのアクセントとしてもかわいいアイテムとなってくれます。
多年草の栽培に重要ないちごの手入れ方法
イチゴの花の開花時期は、露地栽培ではGW明けから
最初に秋に植えつけてからしばらくの間は、水やりだけをしていればOKです。春の生育時期になると、アブラムシやハダニなどの害虫がつきやすくなりますので、注意が必要です。家庭菜園でも安心な薬剤に関しては「家庭菜園の農薬の種類と使い方」で紹介していますのでそちらをご参照ください。
初夏、収穫を終えたら枯れた葉などを取り除いて、水やりだけしておきます。イチゴは盛夏を越えると白い茎のようなもの(ランナー)を伸ばし、子株を増やしはじめます。このランナーを切りとり、根を傷めないように子株を掘り上げて、最初に植えつけた方法と同様に別の場所に植え付けると、株を増やしていくことができます。最初の親株はいずれ衰退していくので、このように毎年新しい子株を植えつけていくことで、常に一定の株数を保つことができます。
イチゴは一定の寒さにあうと花芽をつけるという性質があります。この性質を利用して、東北などのイチゴ農家は、収穫を終えた苗をすべて掘り上げ、夏に高冷地の畑に仮植えし、秋になったら平地に戻して定植することで収穫時期をコントロールしています。
日本のいちごの生食消費は世界トップレベル!
江戸末期にオランダから長崎に伝えられたイチゴ。品種改良が進められ、「女峰」「とよのか」「アイベリー」など、香りが高くて甘みが強く、酸味が少ないという生食に適した品種が次々と生み出されてきました。欧米では酸味が強く、加工に適した品種が多いため、イチゴの生食での消費は日本が世界一なんだそう。イチゴの植え付けに適した季節の秋になると、ホームセンターなどで、様々な品種のイチゴの苗が売り出されます。「とよのか」や 「アイベリー」などの品種もありますし、病気に強くて育てやすい「カレンベリー」や、果実が桃色の「ももみ」など、普段、お店では見かけない品種を手に入れることも可能です。また、実は小さいですが四季成り性の強い「ワイルドストロベリー」は、赤い実をアクセントに、ガーデンの植栽の一部に混ぜてしまっても楽しい品種です。
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