大学院進学に必ずしも強い意志や理由が必要か?
今回はまず進路について考えてみたい。教師を目指して教育大学に進学したものの、3年間の勉強や実習を経て教師ではない道を目指すことに対する不安が読み取れる。そのため一旦は就職を決めたものの、まだ学生でいられる大学院進学にも魅力を感じており、自分の判断に自信が持てない…。
しかし、大学院進学に必ずしも強い意志や理由が必要かと言えば別にそうでもない。実際、就職したくないという理由で進学する学生はいるし、それが良い・悪いとは判断出来ないだろう。
ただ、このように大きな事柄を判断する場合、少なくとも自分自身を納得させるだけの理由があるにこしたことはないだろう。
次に文系修士課程の抱える就職難という問題について考えてみよう。
文系修士の抱える就職難というリスク
文系大学院卒は依然、就職難 |
就職については、この学生が就職する2009年新卒採用は売り手市場であり、どの企業も優秀な学部卒人材は喉から手が出るほど欲しいので、学生にとっても選択肢は幅広い。修士課程修了者の場合、理系なら就職にはそれほど影響がないが、文系修士だと求人が減り選択肢が狭まるのはご存知の通り。
結論…!
本人が大学院進学を望んでいる以上、就職難のリスクを承知で、さらにスポンサー(親やその他)がこの読者に大学院進学や語学留学させるだけの金銭的余裕があり、かつ受け入れてくれる大学院があれば進学を勧めたい。
もしこれらの条件がそろわないようであれば、やはりここは一度自分が決めた通り就職し、社会経験を一旦積んでみてはいかがだろうか。就業経験は、学生にとって未知の世界でもあり、不安な気持ちは分かるが、社会人になることで得られる知識や経験も大変貴重なものである。
働きながらでも十分将来のことを考える時間や余裕はある。今、大学院は社会人に門戸が広く開かれている。お金を貯めながら、大学院進学や語学留学を目指すのも一つの手段だと思う。いずれにせよ、自分で納得して自分で決断することが大切だ。そうすればどんな決断であっても将来的に自分の糧にすることが出来るはずだ。
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