学校選びの鍵? 大学が求める人物像を見極めること
筆記試験の成績が良くても、面接などで不合格とされることは良くあることだ。例えば社会人入試では、筆記試験免除のかわりに面接を重視するところが多い。これも各大学が求める人物かどうか、筆記試験の成績だけでは判断できないことを表わすものだろう。
前出のA氏によると、この女性が年齢を理由に不合格にされたことは「仕方がない」と言い、その理由を次のように語っている。「国立大学での医師養成には、税金が投入されていることもありますし、大学側としても来て欲しい人物像(若くて長くにわたって貢献してくれる、地元に残ってくれる、等)は持っていると思います」
さらに今回の問題については、「今回の件は大学側が「55歳という年齢が理由」と明言してしまった(?)ことに問題があって、あくまで面接で総合的に判断した結果、というべきだったのでしょう。私のまわりでも合格最低点は越えている不合格者はいます」と語っている。
年齢制限があるかどうか?を見抜く鍵
今回の件で大学の対応のまずさが明らかになったが、また受験生も大学を選ぶ際、大学が求めている人物像を見極めることが重要だ。「年齢制限はない」としつつ、実際はあるかどうかを知るには「高年齢者が合格、在籍しているかどうか?」を大学に尋ねるといいだろう。実際に学校見学などに行って、学校や学生の様子を見るのも有効だ。医学部志望の社会人の場合、医師国家試験合格者の数とその年齢分布なども聞ければ、それが1つの指針になるだろう。
合否判断理由があきらかになる?訴訟のゆくえ
今回の訴訟により、群馬大学は法廷で、この女性が不合格になった理由を明らかにする必要がある。これにより、大学が言う「総合的な判断」がどういうものなのか、具体的に説明されるだろう。私達からすれば、大学入試筆記試験の点数以外の部分で、合否がどのように判断されているのか、詳しく知るチャンスでもある。
訴訟のゆくえに注目したい。
(補足)
→一審・前橋地裁はこの請求を棄却。原告女性は控訴した。
・続・医学部入試に年齢制限(年齢制限容認派)
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