「前向きな不満」が成功を導く
ドクターシーラボ石原智美社長プロフィール:1966年生まれ。専門学校を経て皮膚科医院勤務。1995年城野親徳(現ドクターシーラボ取締役会長)が開院したシロノクリニックに立ち上げから勤務し、患者様用のスキンケア化粧品「アクアコラーゲンゲル」の開発にも携わる。1999年株式会社ドクターシーラボ設立。取締役営業部長を経て2002年に代表取締役社長に就任。2003年3月JASDAQに上場し、2005年2月には東証一部に株式上場を果たす
新著のタイトルに含まれる「前向きな不満」とは、具体的にはどういう意味合いなのでしょうか?
石原社長:
はい。「不満」という言葉は、決していい言葉ではないとは思うのです。特に日本人には良くとられないでしょう。でも、不満がない人っていないですよね。最近、非常に心の豊かさを失っているというか、余裕がない人が多いなあと日々の中で感じることがあります。そういう人達は、不満を感じることができるかどうかが重要で、それを感じることこそが「気づく力」になったりします。この力が、女性の心遣いなどにつながれば一番いいなという思いがすごくあったのです。女性らしさというのでしょうかね、そのあたりを含めて、このタイトルにしたのです。
この本で、一番本当に伝えたかったことは「あきらめない」ということです。あきらめない考え方だったり、力だったり。多くの人と接しているなかで、簡単にいろいろなことをあきらめている場面を目にします。それはとてももったいないことです。あきらめないで続けることを、もっと強く伝える言葉としてこの「不満」というのが浮上しました。
ガイド:
この本にある「あきらめない」事例として、経営の神様、松下幸之助さんの引用もありました。成功の要諦とは、成功するまで続けることであると。
石原社長:
やっぱり「これでいっか」って思ってしまうと、自分の中に限界を作ってしまったりラインを決めてしまうものです。でも、「もしかしたら、もうちょっとこうした方がいいんじゃないか」と思ってみる。そこに脳みそを使わないと、工夫も何も生まれないと思うのです。
ガイド:
お話を伺うにつれ、新著に書かれていたお父様の影響、価値観やDNAめいたものを感じますがいかがでしょう?
石原社長:
父からの教えで印象に残っていることは、難しいことを難しい言葉で伝えられる人はいくらでもいるけど、難しいことをひらがなのような言葉で伝えられるような人間じゃなきゃだめだ、ということをよく言われました。PRの仕事をしている時にも、よく言われましたね。