反日に対する対策1「政治・戦争の話はタブー」
経済成長が続く中国。しかし、一党独裁という国の根源は今でも変わらない
日本では、政治、野球、宗教の話題は言い争いになりやすいとしてタブーとされてきましたが、外国においても同じようにタブーは存在します。特に中国では政治と戦争の話は禁物です。たとえ中国人から話をふられても、「政治はよく分からない」、「戦争のことは難しいから、話すのはやめよう」などと言って避ける のが得策です。
反日に対する対策2「情報収集を積極的に行なう」
反日感情が高まっている時期に中国を訪れる際は、しっかりと情報収集を行なってください。出発前に外務省の「海外安全ホームページ」や「在中国日本国大使館ホームページ」 をチェックするのはもちろん、現地についてからもネットなどで随時情報を収集するようにしましょう。また、ツアー参加で、添乗員が日本人の場合は、現地の 状況をたずねて、リアルタイムの情報を入手してください。現地についてからでも「状況が悪化している」と感じた場合は、添乗員や旅行会社、現地の友人などに相談するようにしましょう。反日に対する対策3「目立つ行動を控える」
反日デモなどが起こっている時でも、国全体が反日一色に染まってしまうわけではありません。2005年反日デモの際でも、反日活動をしている一部の人以外は、みんな普通に暮らしていました。ガイドはリアルタイムで北京にいたのですが、日本人だからといって、レストランに入れない、物を売ってもらえない、タクシーで乗車拒否される、罵倒されるといったようなことはありませんでした。当時、あるタクシー運転手の言った「デモなんてやっている暇ないよ。こっちは毎日の生活がかかっているんだから」という言葉はとても印象的で、今でもよく覚えています。ただし、中国において日本人が特別な感情を抱かれているということはしっかり認識するべきです。反日運動が起きている時はもちろん、そうでない時でも、横暴な態度を取ったり、道徳に反するような行為は控えるようにしましょう。これは中国だから、反日感情がある国だから、ではありません。外国に出たら、自分は小さな外交官だという意識を持って、「日本の素晴らしさを伝えよう」ぐらいの気持ちで行動するべきではないでしょうか。
反日に対する対策4「危険な場所には近づかない」
若者が集まるクラブ。有事の時期は避けるのがベスト
反日運動に参加している多くが若者です。“若い”ということは、心が純粋な分だけ、感受性が豊かで気持ちが激化しやすく、ちょっとしたことから大きな事件に発展する可能性があるのです。「君子危うきに近寄らず」です。旅先だからちょっとハメを外して……などと軽率な行動を取らないように気をつけましょう。
中国人の親日感情
子供には日本メーカーの食品を食べさせたいという中国人は少なくない
反日、反日と言われていますが、ガイドが中国で「日本人です」と言うと、「日本人は礼儀正しいから好きだ」、「綺麗好きだ」、「勤勉だ」、「日本の女性は良妻賢母だ」と褒めてくれることがよくあります。また、中国では「車や化粧品、食品といった“命”にかかわるものは、日本製を使いたい」と言われたりもし ます。
どこの国にも良い人もいれば、悪い人もいます。日本人、中国人という枠を超えて、お互いに相手を尊重する気持ちを持って接することが何よりも大切なのではないでしょうか。
中国へ出発の前に「中国の治安」、「中国における尖閣諸島問題の実態」も併せて読んで、旅の安全に備えて下さい!
各都市の治安については「北京の治安」、「上海の治安」、「香港の治安」、「マカオの治安」で詳しく紹介されています。