川は都会のオアシス?夙川?(2ページ目)

大阪に、神戸に便利な交通

阪急周辺と違って住宅街的雰囲気が薄くなるJR周辺。新設駅とあって唐突に駅が存在している感じ。

夙川から大阪（梅田）に出るには阪急「夙川」駅かJR「さくら夙川」駅のいずれかを利用しますが、どちらが早いのか？JRと阪急の並行しているエリアでは、大抵JR線の方が「ちょい早」なんですが、ここではほぼ同じで20分程度（AM8時台の大阪方面行）。JRは各駅停車しかとまらず、「西宮」駅か「尼崎」駅で乗り換えの必要がありますが、阪急はほぼ10分おきに特急が、また朝の通勤時には通勤特急等が停車します。帰りの電車は、平日は阪急が終電0:00→0:19に対して、JRは0:27→0:46。帰りはやはりJR強し、です。とはいえ、「毎日ギリギリまで会社にいたいんだ！」って方以外は、どちらを利用しても問題なさそうですね。どちらにしても大阪まで20分、三宮へもJR・阪急いずれも10分程度という立地は、利便性高し、でございます。

また、自動車派の方にとっても、JR線の南に2号線、北側に山手幹線が使えて便利。JR「さくら夙川」駅の東側は、新しい幹線道路が南北に抜けて、ちょっとした交通要所となっています。ちなみに、山手幹線は尼崎方面に向けては貫通していますが、神戸方面については夙川の少し西側で途絶えてます。

決して「豪邸」ばかりでないエリア

阪急「夙川」駅北東部の風景。大きな邸宅も並ぶが集合住宅も

そんな利便で環境の良い夙川近辺ですが、街並みはエリアによって結構異なります。ステレオタイプなイメージで「夙川＝御屋敷街」なんて紹介も見受けますが、どうでしょう？

はい、ある意味正解です。確かに大きなお宅が多いです。阪急線の北側はかなりの御屋敷が多々あります。「夙川」駅北西側や、それ以外にも豪邸のある区画が点在。ただ、その豪邸の跡地と思しきマンションも点在しており、「全くの戸建て街」ではありません。芦屋の山手や苦楽園と比べて戸建て・マンションバランスが少しマンションに振っているところが「手の届きやすい」住宅地である所以でしょう。

街路状況を切り口に街のイメージをみてみると、夙川駅を中心として「整然とした街区の東側」「高低差の大きい北西側」「道路事情が良くない南西側」といった感じです。南西側にちて「道路事情が良くない」と書きましたが車が通れないといったわけでなく、あくまで「道路幅が狭い」「行き止まり道が多い」といった事なので、お住まいの方にとっては問題ないはず。道が広くて広々感のある代わりに通過交通も多い東側とは正反対。坂道のある北西側も含めて、こちらは住まう方の好みの問題ですね。

一方、阪急線の南側、すなわちJR線に近い方はというと、もう少し庶民的。とはいえ南北の比較の話であって結構立派な戸建ても並んでいます。ただ、高級住宅街というイメージを求めるのであればやはり阪急以北ということになりそうです。ただ、夙川の南側は阪神「西宮」駅にある阪神百貨店と専門店街からなる「エビスタ西宮」へ10分、市役所へも12分（いずれもJR「さくら夙川」駅からの徒歩分数）と、徒歩圏がますます充実。住環境で北側、日頃の利便性で南側といった選択になりそうです。

JR「さくら夙川」駅北側の風景。徒歩１分の超駅前にもかかわらず、ずらりと並ぶ一戸建て。新設駅であるがゆえのおもしろい光景

さてさて、最後は気になる住宅相場。阪急「夙川」駅最寄りの平均値でみると、2LDK程度で10万円台、3LDK程度で14万円弱。大まかには阪急「岡本」駅周辺と同程度。隣接駅と比較すると、阪急「西宮北口」駅よりも総じて2万円程度高く、阪急「芦屋川」駅との比較では2LDK程度では1万円ほど安く3LDK程度では約3分の2！ の価格です。ただ、3LDKが14万円弱といっても、あくまで平均値。8万円程度から20万円オーバーまでかなり上下の差があります。築10年オーバー・徒歩10分オーバーの物件をつぶさに見ていけば10万円程度の予算で結構選択肢はありそうです。（HOME’S家賃相場調べ(2007年12月23日調査）


また、中古マンションについては広め・古めが目立ち、築30年以上のものや100平米以上なんて物件が見受けられるのが特徴で、価格は割と全般的にお高め。2,000万円台後半以上での検討が無難ですが、そのような物件はリフォーム費用も必要ですので、さくらの花で有名な夙川は、住宅も“高値（高嶺）の花”かもしれませんね。

【関連ガイド記事」
ガイドのおすすめエリアレポート（兵庫県）Vol.6　戦前からの閑静な住宅街「夙川」


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