南北を海と山に挟まれた南に向いた緩斜面の街「春日野道」。電車に乗っていると「三宮の手前の通過駅」といったイメージですが、駅周辺の人情味あふれる商店街、そして浜側の新しい街並みは、通過するにはちょっともったいないエリアです。

三宮徒歩圏で交通至便な立地

阪神「春日野道」駅
阪急「春日野道」駅
(上)阪神本線「春日野道」駅は国道2号線の地下(下)JR線と並行して走る高架の下にある今では阪急神戸線「春日野道」駅
「春日野道」駅阪急神戸線と阪神本線にそれぞれあります。どちらも「三宮」駅から一駅東(大阪)側の各駅停車駅。ただし場所は異なり、阪神の駅は2号線の地下、阪急の駅はそこから500m程山側のJR高架下です。

JR線には「春日野道」駅はなく、「灘」駅と「三ノ宮」駅のちょうど中間あたり。どちらに歩いても徒歩約15分程です。

大阪(梅田)方面には阪急・阪神どちらを利用しても時間に大差はありません。朝の大阪方面行は阪急では「西宮北口」駅、阪神は「御影」駅で特急に乗り換え。「梅田」駅への所要時間は各々40分強です。

ただ、歩いて三宮まで行くのであればJRを利用して20分程度で大阪まで行けます。春日野道でも西側エリアであれば徒歩分数を含めてもこちらの方が早いかもしれません。

商店街歩きが楽しい~2号線以北


春日野道商店街
とげ抜き石
(上)春日野道商店街のアーケード(下)「こくがのとげ抜き石」モニュメント
阪急「春日野道」駅の周辺には複数の商店街があり生鮮食品から、雑貨・飲食店にいたるまで多くの店が立ち並びます。

阪急「春日野道」駅の南から国道2号線・阪神「春日野道」駅までの間は3つの大きな商店街があり、その間にマンション・アパートや店舗が混在しています。

「五郎太の木」をシンボルとした街づくりを行う「春日野道商店街」。並行して西側の三ノ宮寄りにある大安亭市場は魚肉野菜が充実。「大安亭ロダンの狸」という民話も残ります。そして二つをつなぐように東西に延びるのが葺合センター街です。

阪急「春日野道」駅以北にも商店街は広がります。

阪急「春日野道」駅から北側に延びるのは「かすがの坂商店街」で、文字通り商店街は北に上る坂道。駅北側から東に向けば「大日六商店街」「大日商店街」でにぎわいます。西側にはサンロードクニカ(上大安亭商店街)があります。

それぞれの商店街には、大きなアーケードや個性的な看板があり、総じて昭和レトロなテイストです。隣が「三宮」駅とは思えないタイムスリップした街並みは

震災後にできた新都心~2号線以南


業務ゾーン
山が望める
(上)業務ゾーンのビル群(下)道路にそって北を見上げると山並みが見える
阪神「春日野道」駅から南に歩き阪神高速3号神戸線をくぐると国道2号線の下町情緒あふれる街並みとはちょうど正反対、きれいに整備された都心の風景が広がります。

この界隈から阪神「岩屋」駅南部あたりまで広がる一団の開発エリアは「HAT神戸」といわれます。阪神淡路大震災後の「神戸市復興計画」のシンボルプロジェクトのひとつであり、居住ゾーン・業務ゾーンがきっぱりと分かれており、「春日野道」駅以東「岩屋」駅あたりまでが業務ゾーン。その両サイドに居住ゾーンが広がります。

業務ゾーンにあるのは、「スポーツオーソリティ」や「109シネマズ」、「べビーザらス」などが入る「ブルメールHAT神戸」、「阪神淡路大震災で起きた事を風化させないために」との思いで建設された「人と防災未来センター」、海外でも活躍し新東京タワー「東京スカイツリー」のデザインも携わる安藤忠雄氏が設計した兵庫県立美術館などです。

居住ゾーンには、「神戸海岸通ハーバーフラッツ」「HAT神戸脇の浜」などの大規模集合住宅があります。

きれいに区画された無駄のない空間とシンプルさと、周辺の商住混合の猥雑さは、同じ最寄り駅とは思えないギャップがあります。シンプルと猥雑。都市居住の両極端な選択肢が春日野道には存在します。


次のページでは写真を中心に周辺街並みを紹介します。