結婚退職して主婦になったら確定申告は必要? 不要?

結婚のタイミングで会社を退職する人が多くいます。専業主婦になったり、パートなどに転職したり。会社を退職したら、確定申告などの税金関連は自分で手続きをしなくてはいけません。また、自分自身が配偶者の扶養に入る手続きもする必要があるかも。
結婚して専業主婦になったら夫の所得税が減ります。年末調整で手続きができていればいいのですが、そうでない場合は確定申告をしましょう

結婚して専業主婦になったら夫の所得税が減ります。年末調整で手続きができていればいいのですが、そうでない場合は確定申告をしましょう

会社員の夫と専業主婦の妻の場合、結婚後の確定申告はどのように考えればいいかをご紹介します。

年末調整の代わりに確定申告をして税金を精算

個人の所得にかかってくる所得税。1年間の収入や控除を計算して税額が決まるものです。会社員やパートなどの給与所得者は、毎月のお給料から所得税が源泉徴収されています。税金を仮払いしているようなものですね。

これを精算するのが年末調整。1年間の収入や控除などを正確に計算して所得税の精算をするものです。正式な税額よりすでに払った税金が多かった場合は、年末調整で払いすぎた税金が戻ってきます。多くの人は、税金が戻ってきます。

1年の途中で結婚退職しその後どこにも勤めていない場合は、この年末調整が出来ないということになります。そんな時は、確定申告をしましょう。確定申告をすることによって、税額を正確に計算し、仮払いをしている源泉徴収額と精算できます。

社会保険料ももれなく申告

確定申告をする時に忘れがちなのが、社会保険料控除。例えば、退職と婚姻届の提出に期間があった場合。自分で国民健康保険や国民年金の保険料を支払った時は、社会保険料控除の対象となります。この場合は、必ず税金が減ることになりますよ。忘れずに申告しましょう。

もちろん、一般の生命保険で利用できる生命保険料控除も申告しましょう。会社員の時は年末調整で処理されていました。退職したら自分で申告します。

退職金もチェック

退職金を受け取っている時は、退職金の税金も確認しておきたいところ。事前に「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合は、退職金に関する所得税の計算は正確に出来ています。提出していない場合は、2割の税率で所得税が源泉徴収されています。これは所得税の払いすぎ。確定申告をして税金を還付してもらいましょう。

ここまでは結婚後の確定申告について説明しました。その他にも、配偶者が確定申告をしたほうがいい場合もありますよ。

配偶者控除や配偶者特別控除をチェック

場合によっては、結婚退職した妻とその夫の2人とも、確定申告をしたほうがいい場合もありますよ

場合によっては、結婚退職した妻とその夫の2人とも、確定申告をしたほうがいい場合もありますよ

結婚後の確定申告ですが、退職した妻以外にも、夫も確定申告をしたほうがいい場合があります。それは、妻が配偶者控除配偶者特別控除の対象になっており、年末調整でその申告と適用ができていない場合です。

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この配偶者控除、配偶者特別控除ですが、2018年から改正になっています。

■2017年まで(2017年分→2018年~確定申告)
2017年までの配偶者控除は、所得が38万円以下の配偶者がいる場合に受けられる控除です。所得が38万円以下というのは、給与収入では年収103万円以下のライン。1月から12月の給与年収が103万円以内で、年末時点で婚姻届が出ていれば、夫の税金の計算上、配偶者控除を受けることができます。

また、配偶者特別控除というものもあります。配偶者特別控除は、妻の所得が38万円を超え76万円未満までの場合、受けることができます(控除額は段階的に減額)。給与収入では、年収103万円を超え141万円未満で受けられます。ただし、夫の所得が1000万円以下などの制限がつきます。

■2018年から(2019年以降確定申告)
2018年からの配偶者控除・配偶者特別控除は、所得が85万円未満(給与収入150万円)の配偶者がいれば満額の控除額(38万円)が受けられます。また、妻の所得85万円(給与収入150万円)を超え所得123万円(給与収入201万円)までの間は段階的に減りながらも控除があります。

ただし、夫本人の所得が900万円以下の場合に適用され、所得が900万円を超え1000万円以下までは控除額が減額され、1000万円を超えると控除が得られなくなります。

いずれも、これらの控除が受けられる場合、年末調整で手続きがすんでいればいいのですが、できていない場合は、確定申告をすれば控除の申請ができます。確実に税金が戻ってくるので、該当する人はぜひ申告をしましょう。

源泉徴収票から申告書を作成

確定申告を行うには、申告書を作成することになります。使う申告書はA様式で、さらには源泉徴収票も必要です。源泉徴収票は会社から配布されているはずです。手元にない場合は会社に問い合わせをしてみましょう。

生命保険料控除や社会保険料控除などを受けたいなら、その保険料納付などの証明書も必要です。これらの書類をもとに申告書を作成しましょう。

なお、国税庁のサイトに確定申告書作成コーナーがあります。簡単に申告書ができるのでおすすめですよ。

新姓で手続きを行う必要あり

結婚後の確定申告は新姓で行います。還付の時に振り込んでもらう銀行口座も新姓の名義のものが必要になります。源泉徴収票の名前が旧姓だと、住民票が必要になる場合もありますので、事前に税務署に聞いておくと安心ですね。

確定申告書の提出先は、申告時の住所を管轄する税務署です。また、払い過ぎた税金を取り戻す還付申告の場合は、5年間さかのぼって申告することができます。

結婚後は新生活で忙しい日々となりますが、税金関係もしっかりと手続きをしたいものです。

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