二者択一的思考の罠にはご注意を! 「最高」の相手が突然「最低」になってしまった時は、怒りを投げつける前に、まずは深呼吸! |
私たちは色々な物事を、つい2つに分けてしまいがちです。
もっとも、自分の判断と他人の判断は必ずしも一致しません。自分では自分はいけてると思っていても、他人からは改善の余地があると思われているかも……。こうした認識の違いはストレスの原因になりますが、二者択一的思考には心の病気につながるような危険性もあります。
今回は、二者択一的思考にはどのような注意点が潜んでいるか述べたいと思います。
二者択一的思考が心を不安定にする時
物事を良い悪いと言ったように2つにきっぱり分ける事自体、特に悪い事だとは思われないでしょう。しかし、二者択一的な思考に捉われてしまうと、日常生活、特に、人間関係で問題が生じる事があります。例えば、仕事熱心でやさしい彼で、「超イケテル!」と満足していたのに、食事の後片付けを手伝わず、ソファでごろりとテレビを見ながら鼻をほじっている彼を見て、「何なのこの人は。最低!」と、怒りがこみ上げて来て、思わず床に皿を投げつけてしまった……。振り子の針が右から左へと突然変わるように、彼への評価が「超イケテル」から「最低」になり、衝動的に生じる怒り。後で振り返ると、お皿を投げつけるほどの事でもなかったと自己嫌悪に陥ってしまう……。
また、二者択一的思考が自分自身に向けられた場合、例えば、「自分はハンサムでバリバリ働いていて、勝ち組!」と高揚した気分で週末の街を歩いていた人が、楽しそうな様子のカップルを見て、「週末も働かなくてはいけない俺って、負け組じゃん」と、晴天の空に厚い雲がどんどん立ち込めるように気分が急低下してしまう……。
こうした事が日常的に繰り返され、生活に大きな支障が生じている場合は心の病気の可能性もあります。
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