不要なストレスを減らす
「ほめ」のポイント
「ほめ」は、小さな感動のフィードバック |
これを日々、何気なく実践していくうちに、自然にポジティブ・シンキングを実践でき、不要なストレスが減ります。また、対人関係もよりよく変わっていきます。ここでは、自分自身の「ほめ力」を伸ばす4つのポイントを紹介します。
(1)「グッ」ときた感動を一言でフィードバック
表情、ファッション、言葉など、相手に「グッ」とくるときが必ずあるはずです。それが相手に対する「小さな感動」です。その思いを、その場で口にすることが大切です。たとえば、
「その笑った顔がすごくいい!」
「そのシャツ、似合ってるね」
「タイミングいいね! さすが!」
というように、「一言」でフィードバックしてみましょう。これを1日1回以上行う習慣をつけること。いいほめ言葉を言えたときには、日記や手帳に記録しておくといいでしょう。
(2)相手が持っている「平凡なもの」をプラスに指摘
相手が既に手にしていて、平凡すぎて目にも止まらないようなものを、プラスに指摘してみましょう。「自分は何も持っていない」「大したことはできていない」と思い込んでいる人こそ、意外に一番大切なものをしっかり手にしているものです。たとえば、
「だんなさんも子どももいて、愛する人たちに囲まれているんだね」
「家があって立派に仕事もしていて、ほしいものをちゃんと手に入れてるのね」
というように指摘してみましょう。
(3)「うれしい」「よかった」というフィードバックも「ほめ」
自分がされてうれしかった思い、楽しかった思いを、フィードバックすることでも十分「ほめ」になります。
「一緒に過ごせて、楽しかった」
「そう言ってもらえて、うれしかった」
というように、自分の快感情をそのまま伝えてみましょう。そこに、
「一緒に過ごせて、楽しかった。○○ちゃんと話すと時間を忘れちゃう」
「そう言ってもらえて、うれしかった。○○さんって、ほんとに優しいね」
と、その人ならではの「よさ」を添えると、さらに完璧な「ほめ」になります。
(4)「お世辞」にならないように注意!
ほめることで相手の機嫌をとろうとしたり、心にもない言葉を言う必要はありません。「ほめ」は対人関係ストレスを減らしますが、「お世辞」はそれを増やしてしまいます。最初は「ほめ」でも、長く説明しているうちに「お世辞」に変わっていることもあるので、ご用心を。
繰り返しますが、ほめることは相手に対して感じる「小さな感動」のフィードバックです。「こういうところがすごくいい」「そこがあなたらしくていい」というように、実際に感じたことを自分の言葉で単純に伝えることなのです。
また、「ほめっぱなし」が原則で、見返りを求めないことも大事です。「ほめてるのに、ほめられたことはない」と不満が募るなら、その「ほめ」は本物ではない証拠です。「ほめ」は、いわば「一服の清涼剤」。ほめることによって、自分も相手もそのとき気持ちが爽快になれれば十分なのです。