30代の自殺理由は「家庭」が「仕事」より多い

この家では安らげない……。その訳は?
「この家では安らげない」その訳は?
前回記事に引き続き、近年自殺数の増加が続く30代の悩みについて、今回は「夫婦関係」の切り口からお伝えします。

ここ数年の警察庁の自殺統計を見ますと、30代の自殺理由は「勤務問題」より「家庭問題」の方が若干上回っています。しかも、家庭問題の自殺理由は男性により多く、昨年の統計では女性の約1.65倍です。なかでも、圧倒的に多いのは「夫婦関係の不和」で、昨年の統計では他の年代と比較してもトップです。

もちろん、自殺は複合的な要因で起こり、事情が絡み合っての決断でしょう。しかし、夫婦問題の自殺がここまで多いのは、少し衝撃的です。


30代の夫婦関係が危機!?

「そういえば、最近会話もしてない」そんな夫婦が増えている!?
「そういえば、最近会話もしてない」そんな夫婦が増えている!?
「出生動向基本調査」(第13回 独身者8,734人)を参照しますと、結婚に対しては、「精神的な安らぎの場であること」や「子どもや家族をもてること」など、精神面での利点に多くの関心が示され、社会性、経済性、利便性への関心を毎回大きく上回っています。

しかし、結婚の現実はどうでしょう。第3回「全国家庭動向調査」(2003年 11,018人)によりますと、夕食をいつも共にしている30代夫婦は、6割未満。よく心配や悩み事を夫に相談している30代の妻は、4割程度しかいません。

この背景には、夫の帰宅時間にも関係があると思われます。同調査では21時以降に帰宅する30代夫は4割にのぼり、さらに22時以降の帰宅は5年前の調査より約5%増えています。

精神的な安らぎや連帯感は、毎日の積み重ねによってもたらされるものです。しかし、日頃のコミュニケーションの時間が十分にとれないなかでは、夫婦の関係が冷めやすくなるのも、無理からぬことかもしれません。