ストレス/恋愛・結婚生活・離婚問題のストレス

キライでも、なぜか気になる人がいるわけ

どうして、いつもイライラしてしまうのに無視できない人がいるのでしょう? 実は、その人との出会いをきっかけに、自分の意外な一面を知ることができるのです。

大美賀 直子

大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

メンタルケア・コンサルタント。公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラーの資格を持ち、カウンセラー、作家、セミナー講師として活動する。現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法を解説。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。

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どうしてイライラさせる人がいるの?

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イライラさせる人の中に、あなたは何をみるのか?
新しい付き合いが始まると、どうしても苦手な人、イライラしてしまう人が出てきますよね。キライなのになぜかその人のことばかり思い出してムカムカしたり、つい悪口が出てしまう、ということは誰でも経験したことがあるのではないでしょうか?

たとえば、いつも真摯に人に接したいと思っている人は、チャラチャラした人が苦手だったりします。また、いつも堂々とプラス思考で人に接したいと思っている人は、ビクビクしてネクラに見える人が好きになれなかったりします。

これはどうしてなのでしょう? 実はそのキライな相手に、自分の心にも潜む「共通の人間性」を感じるからなのかもしれません。


キライな人は自分が消したい“もう一人の自分”

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イライラするのは、自分の中にあるイヤな部分が投影されているから
人間には誰でも、意識の部分で「自分はこういう人間だ」と思っている姿とは相容れない、むしろキライで否定したい性質や考え方を無意識のなかに持っています。これをユングは「シャドー」と名づけました。

たとえば、自分を正直者だと思っている人の無意識の部分にずるくて卑怯なシャドーがあったり、大胆な人の無意識の部分に臆病なシャドーがあったりします。また、優しい人のなかに、自分でもびっくりするくらいの冷たいシャドーが隠れていることもあります。

どうしてもキライなのになぜか気になってしまう人がいるのは、その相手に自分が消し去りたい「もう一人の自分」を見るからなのです。それが“シャドー”です。この心の動きをユングは「投影」と呼びました。


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