食と健康/食と健康の基礎知識

よい食べ合わせ(2ページ目)

日本では古くから体調に影響を及ぼす食べ物の組み合わせを「食べ合わせ」として言い伝えられてきました。また栄養学的に吸収を促したり、阻む組み合わせもあります。今回はよい食べ合わせの例をご紹介しましょう。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

心配な物質を排出する作用

健康のために、塩分のとりすぎ、また有害物質が気になるという人もいます。栄養素や成分の組み合せによって、持ち出す作用がメリットになる場合もあります。

・カリウム+ナトリウム
ナトリウムは、過剰に存在すると、血圧に影響したり、心臓、腎臓に負担がかかります。カリウムは、ナトリウムと一定のバランスを保つ働きがあり、細胞内でナトリウムが増加すると、細胞外にあるカリウムと入れ替わり、ナトリウムは体外に排出されます。おみそ汁には、カリウムの多い海草や野菜をたっぷりと使いましょう。ただし、カリウムの作用を越えるほど過剰にナトリウムを摂取すれば、調節できなくなるのでご注意を。

有害物質+食物繊維、ビタミンC、クロロフィル
しらない間にとりこんでしまう様々な有害物質。ビタミンCは水銀などの有害重金属などを食物繊維やクロロフィルなどは、ダイオキシンなどを排出する働きがあります。ただし食物繊維は、とりすぎると有益なミネラルも排出してしまうので注意しましょう。

消化を助けるパパイアやバイナップル、イチジク、キウイなどの果物や、ダイコンやカブに含まれる酵素には、デンプンやタンパク質の消化酵素が含まれます。お肉の下味にこうした果物を使うことで柔らかくしたり、胃もたれ防止に大根おろしを食べたりするのは理にかなっています。

ただしデンプンやタンパク質の消化酵素は、熱に弱いので、生食か低温で素早く加熱するようにしましょう。またこうした食べ物と食べ合わせるからと言って、暴飲暴食してよいという話ではありません。

過剰な期待は禁物

こうしてご紹介した食べ合わせで、必ず吸収がよくなる、有害物質を排出できるというものではありません。食べ方や食べる量、それぞれの体質などによっても異なります。あくまで栄養素・成分の作用ということでご参考になさってください。私たちの体はいろいろな成分が複雑に絡み合って、うまく機能しています。何か一つの栄養素、食べ物に注目して摂取するというよりも、幅広い食べ物を食べるように心がることが大切です。

また次回ご紹介する吸収を阻む組み合せもありますし、健康に生きる上で必要な栄養素や成分、食べ物も、医薬品などとの食べ合わせ、飲み合わせの悪いものがありますから、気をつけてください。

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