両腕を挙げるポーズは簡単に見えますが、実際に挑戦してみるとツライ場合があります。肩甲骨周りの筋肉が血行不良を起こしているのかもしれません。 |
体のゆがみが自覚できる!
『アクティブヨーガ』は、大きな鏡の前で行うと、自分の目で姿勢の曲がり具合や肩の高さが左右で違うなどがわかりますが、ポーズをとった時の筋肉のツッパリ度合いでも、歪みを自覚することができます。例えば、両腕を上に挙げて30秒くらい保持させたとき、どちらかの腕だけつらくなってしまったり、片方だけ位置がズレてきてしまったりすることも含まれます。また、捻り系のポーズで自身の歪みを自覚されるケースが多いようです。しかし、意識を自身の体へ向け、静かに内観することで、どのポーズを行っていても歪みやアンバランスを感じることが可能です。
写真協力:川口さゆり先生
【体の歪み・・・身体を構成している骨や組織自体が変形・変性しているわけではないのに、身体が曲がって見える状態です。筋肉の緊張度合いにより、歪んでいるように見えてしまうことを今回は「歪み」と表現しました。】
有酸素運動というと、軽いランニングをイメージしがちですが、深く呼吸を行うヨーガも有酸素運動なのです。 |
じっとしているようで、実は有酸素運動をしている!!
有酸素運動は、ゼイゼイと息が上がってしまうような運動では行われません。身体にしっかり酸素が取り込めるような呼吸が出来ることが大切です。『アクティブヨーガ』では、特別な呼吸のテクニックは強要していませんが、自然な鼻呼吸を心がけます。理由は、呼吸法のテクニックを強調することで、集中を妨げられてしまうよりも良いと考えているからです。『アクティブヨーガ』では、比較的ハードなポーズを連続して行うため、自然と呼吸が深まり、たくさんの酸素を取り込むことになります。それにより有酸素運動としての効果が期待できます。また、呼吸を整えることにより、心を整えることにもつながっているので心と体の両方に働きかけることが出来るのです。
アクティブヨーガでは、深い部分の筋肉が刺激され、筋力がアップすることで基礎代謝もアップします。 |
ダイエット効果もある!
深い呼吸を行いながら連続的にポーズを行っていきますので、脂肪燃焼が行われる有酸素運動的な効果が期待できます。脂肪は酸素が体内に取り込まれることで燃焼されるのですが、この場合は20分以上続けると効果的です。また、筋肉にも適度な刺激を与えることで、筋力トレーニングとしての効果、つまり基礎代謝アップも期待できます。基礎代謝がアップするということは、運動をしていない時でも、使われるエネルギー量が増えるわけですから、太りにくい身体をつくることが出来るということになります。
血行が改善されコリがほぐれますが、腰痛の原因がコリではない場合もあるので気をつけましょう |
筋肉が刺激され、腰痛を予防!
アクティブヨーガでは体のパーツ1つ1つを独立したものとして考えるのではなく、1つのものとして、つまりユニットとして考えています。全身の調和を第一に考え、人間が本来持っている頭蓋骨や背骨、骨盤などを含んだ骨格のバランスを取り戻すことで、体の不調を改善することに繋がるのでしょう。筋肉疲労性の腰痛では、腰背部の筋肉の収縮と弛緩を繰り返すことで凝りがほぐされ、血流が促進されるために腰部の不快症状が軽減、または改善されれるのだと考えられます。この筋肉の収縮と弛緩の繰り返しは、連続ポーズを行うことで可能となります。体との対話を重視して絶対に無理をしないこと、できればきちんと勉強したインストラクターの指導を受けていただきたいと思います。また、疾患をお持ちの方は、担当医に相談されることをおすすめします。
お話し:久保田吉浩先生
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