ストレス

夏の冷えが自律神経のバランスを乱す その疲れ、冷房病のせいかも!(2ページ目)

冷房の効いた部屋で過ごしていると体が冷え、心身のトラブルや重度の冷え症を引き起こしやすくなります。また、急な寒暖差がヒートショックの原因になることも!

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

悪化すると1年中冷えを感じたり、
手足がほてることも

dit1
ふるえるほど寒いのに手足がほてるのはなぜ?
「たかが冷え症」と甘く見て放置していると、どうなるでしょう? 重度の冷え症になると、自律神経の働きが麻痺し、血管の収縮と拡張の機能がきちんと働かなくなってしまうこともあります。こうなると、冷房の風に少し当たっただけでもものすごく寒く感じたり温暖な季節でも冷え感が抜けきらないようになってしまうこともあります。

しかもおかしなことに、重度の冷え症になると手足が冷えるどころか、ほてることがあります。たいていの場合、同時に体の芯の冷えも感じますが、手足が温かいので「自分は冷え症じゃないのかも?」と勘違いしてしまうことが多いのです。しかし、この手足のほてりは自律神経の麻痺によるもの。決して体が温まっているからではありません。ちなみに、このような冷え症を、全国冷え症研究所所長の山口勝利氏は「次世代型冷え症」などと呼んでいます。


必ずおさえたい冷え対策はこの3つ

現代の深刻な冷え症は、寒い冬より冷房による影響で起こるものが多いのです。そのため、夏はとくに体温調節、体調管理に気をつける必要があります。夏場に特に注意したい冷え対策を3つあげてみましたので、参考にしてみましょう。

・冷房の温度を下げすぎない
室温を下げすぎないこと、戸外との温度差が開きすぎないことが大切。夏場の室温の設定温度は、27~28度が適当だといわれています。

・おなかを冷やさない
冷房対策というと靴下やカーディガンを思い浮かべる人が多いですよね。でも、まずは内臓を守ることを心がけて。夏場でも冷房の効いた部屋で過ごすときには、薄手の腹巻きや腰周りの血流を妨げないズロースを忘れずに。

・湯船につかって血液の循環をよくする
夏場はしっかり汗をかくことが大事。発汗は自律神経の働きを改善し、血行をよくすることにつながります。40度以下のぬるめのお湯でゆっくり半身浴をして、発汗と血流を促しましょう。


参考文献:『冷え症治してキレイにやせる』山口勝利著(二見書房)/『「冷え」解消でグングンやせる元気になる』Gakken hit mook(学研)


もっと情報!関連リンク
正しいお風呂の入り方や温泉情報について
  • お風呂・温泉でリラックス

    疲労もほうっておくと慢性化します
  • 疲労・慢性疲労症候群・睡眠障害

    おすすめ関連記事
    脳の回転が熱を生む!?冬の冷えを感じなくする方法
  • ストレスに弱いと寒さにも弱い!?

    暑い日にかく汗からストレスでかく汗まで
  • “場違いな汗”に困ったときは…
    • 前のページへ
    • 1
    • 2
    ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
    ※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
    免責事項

    あわせて読みたい

    あなたにオススメ

      表示について

      カテゴリー一覧

      All Aboutサービス・メディア

      All About公式SNS
      日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
      公式SNS一覧
      © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます