ストレス/ストレス発散・解消法

「フォトセラピー」で元気になろう!(2ページ目)

写真によって自分や他人を元気にする「フォトセラピー」。誰もが日常生活で行えるユニークなフォトセラピーの実践方法をご紹介します。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

---写真撮影が下手で自信がない人でも、撮影によるフォトセラピー効果は得られますか?

撮影によるフォトセラピーは、美しく写真を撮るのが目的ではなく、自分が感じた感動をそのままカタチに残すことにあります。だから、「上手い」「下手」の問題ではなく、被写体を「どのように切り取るか」が重要なのです。

たとえば、「きれいなもの」というテーマで同じ「木」の写真を撮る際にも、木肌をクローズアップして撮る人もいれば、葉を通して見える木漏れ日を撮る人もいます。どんなことに「きれい」を感じるのか、その思いが如実に表れている写真であることが重要です。そこに写された自分の心の動きを読み解くことが、セラピー効果につながるのですから。


「イチバン」の写真が
自分をポジティブにしてくれる

なかにしさんの写真(先生風)
前編にも登場したなかにしさんのポートレイト。キリッと先生らしい表情です。「緊張気味ですが、撮影して気持ちが引き締まりました」

---たとえば、「自分に自信がない」「自分が嫌い」という人は、「撮る」フォトセラピーによって何か変われますか?

自分で撮って自己表現をするのもいいですが、ぜひ「撮られる」体験をしてみるといいと思います。

どんなに自分に自信がない人でも、カメラを向けられれば、できるだけいい顔、良い姿で映してもらいたいと思いますよね。そのポジティブな気持ちを持ち続けることが、自分をよりよく変えていくために必要なのです。
なかにしさんの写真(笑顔)
同一人物でも表情が変わるとまったく違う印象に。「良いことがあると、ポートレイトでもつい笑顔がこぼれます。この写真を見ると、また笑顔に!」


ぜひ、一番お気に入りの服を着て、友だちとお互いのイチバンの表情を撮り合ってみましょう。そして、撮った写真からお互いのチャームポイントを指摘しあうといいでしょう。自分では、自分の表情の悪い面ばかりが目についてしまうもの。でも、友だちなら、あなたのステキな表情、個性的な面をきちんと見つけ、指摘してくれるでしょう。

さらに、自分のイチバンの写真は、カードサイズにプリントして名刺入れに入れたり、ハンドミラーに貼って持ち歩くといいですよ。大切なプレゼンやデート、合コン、面接の前などの「勝負日」には、写真と同じ表情を鏡に向かって再現してみるのです。

自分の頭の中だけで、気持ちをポジティブに維持するのは、結構大変なもの。でも、ステキな表情で笑っている自分のイチバンの写真があれば、凹みそうなときでも容易に気持ちをポジティブにできます。お守りみたいなものですね。


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