ところが、私たちの周りにあるものはどうでしょう。たとえばオフィスの中を見回してみてください。デスクが等間隔に並び、凹凸のない直角、直線でできた窓、ドア、オフィス用品を使い、部屋の空気は外部から遮断され、換気扇により一定の排気が保たれています。現代は、一定で幾何学的なものばかりがあふれています。
これは、生産性や効率性を考えると確かによいのかもしれません。しかし、その中に取り囲まれた人たちは、果たして気分よく一日を過ごせているでしょうか。ストレスを抱え、疲れを溜め込んで生活されている方も多いのではないでしょうか?
●「1/fゆらぎ」を生活に取り込むには?
ストレスのない毎日を過ごすには、私たちの生活や私たちを取り囲む環境を「1/fゆらぎ」に合わせるとよいと言われます。自然の多い場所で自然のリズムに合わせて生活するのが理想的ですが、生活を極端に一変させることはできません。
そこで、わたしたちが使っている持ち物や環境に少しずつ自然のものを取り入れていくとよいと思います。
たとえば、木の素材を取り入れること。実は、木目も「1/fゆらぎ」の状態になっているのです。木を縦に割った板の木目をよく見てみましょう。その間隔は決して等間隔でありません。これも秩序の中の無秩序、つまり「1/fゆらぎ」のパターンになっています。
木の素材を活かした家具や持ち物に囲まれているだけでなんとなく心がやすらぐ気持ちになりませんか? これも自然界がもつゆらぎが与えてくれている癒しの効果なのです。
■もっと情報!関連サイト■
・もっと暮らしにやすらぎを
→【AllAbout Japan/ストレス】癒しの空間作り
・「1/fゆらぎ」を研究している武者利光氏のサイトはここ
→ゆらぎ研究所
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