海外旅行は「時差ボケ」なしで楽しみたい!

飛行機

時差ボケ対策の基本は、まず、敵を知ることです

長い休みを取りやすい時期は、海外旅行もラッシュとなります。せっかくの海外旅行が眠気で台無し……。アメリカやヨーロッパへ行く人の多くが、時差ボケに悩まされてしまいます。これは仕方のないことなのでしょうか? 今回は、時差ボケの症状を少しでも早く解消するためのヒントをご紹介します。

【目次】
■ どうして時差ボケするの?時差ボケのピークは? → P.1
症状が軽い人と重くなる人の違い → P.2
すぐできる予防法と対処法 → P.3
よく効く薬はありますか? → P.4

睡眠医学的に「時差ボケ」とは? 

一般的に時差ボケと呼ばれているものは、睡眠医学では時差障害と言います。国際的な診断基準に従うと、次の3項目に当てはまる場合が、時差障害です。
  • ジェット旅客機に乗って、少なくとも3時間以上の時差がある場所へ旅行したときに、不眠や過眠を自覚する
  • 旅行後1~2日以内に、昼間の心身の機能が落ちたり、全身がだるくなったり、胃腸障害などの体の症状が出る
  • その睡眠障害は他の睡眠障害や内科・精神科的な病気、薬物の使用などでは上手く説明できない
時差ボケによる症状で最も多いのは、もちろん睡眠障害です。パイロットを対象に行った調査では、67%の人が睡眠障害を訴えていました。睡眠障害を訴える人の10人に1人に、日中の眠気だけではなく、知的な作業能率の低下や疲労感、食欲低下が見られました。他にも、ぼんやりする、頭が重い、胃腸障害、目の疲れ、吐き気、イライラ感などの症状が起こります。

時差ボケはいつまで続く? 到着2~3日後がピークの場合も

鉄道や船で人々が移動していた時代には、まだ時差ボケはありませんでした。英語で時差ボケのことを、jet lagと言いますが、ジェット機で世界を旅することができるようになってからの比較的新しい問題なのです。

なぜ、時差ボケが起きるのでしょうか? 高速度で時差がある場所まで移動すると、体内時計と現地の生活時間がずれてしまいます(外的脱同調)。さらに、体内時計がコントロールしている体温やホルモンの分泌、睡眠・覚醒のリズムが、それぞれバラバラになってしまうことが、症状をひどくします(内的脱同調)。時差ボケの症状は、目的地に到着した直後が最も強いように思いますが、実際には2~3日目が一番辛いことがあります。これは外的脱同調が到着直後が最もひどく、その後時間とともに解消するのに対して、内的脱同調は到着2~3日後にピークになるためです。

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