ホテルで眠れないのは当たり前? マイ枕持参で旅に出よう

鯉のぼり

連休はぐっすり眠って、連休明けもしっかり頑張りましょう

まとまった休みが取れるゴールデンウィークには、旅行に出かける人も多いもの。JTBによると2017年は、国内旅行の人数が2,300万人、海外旅行者数が59万5,000人と予測されています。日本人の5人に1人以上の人が、旅行を楽しむ計算になります。

旅行は楽しいものですが、初めて泊まるホテルなどいつもと違う環境では、よく眠れないことがあります。これは「第一夜効果(ファーストナイト・エフェクト)」と呼ばれるものです。このとき脳では、片側(右あるいは左)の脳が眠り、反対側の脳は目覚めているときと同じくらい活動しています。これは、見知らぬ環境に対する「見張り番」、あるいは「夜警」の働きをしていると考えられます。

眠るときの環境が変わったため、警戒心が強くなるのが第一夜効果です。ということは、はじめて泊まるところの環境を自宅と似たものにすれば、気持ちが落ち着いて眠りやすくなります。自宅で使っている枕や枕カバー、ナイトウエア、アロマオイル、音楽などを旅行に持って行くと、自宅に似た雰囲気の中で安心して眠れます。

旅先での枕の調整法やスリープセレモニー(入眠儀式)などについては、「枕が変わると眠れない!旅先でグッスリ眠るには」で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてお読みください。

時差ボケ対策は出発前から始めるのが効果的

海外旅行を楽しむためには、時差ボケ対策が大切です。そもそも100年ほど前には、時差ボケというものはありませんでした。飛行機で短時間に遠いところまで行けるようになって、初めて生まれた問題です。一般的には、時差が3時間以上あるところへ旅行すると、時差ボケになる可能性があると考えられています。

時差ボケは、体内時計の不調が原因で起こります。効果的な時差ボケ予防法、あるいは早く治すための改善法の決め手は、睡眠のリズムを調整することです。

睡眠不足の状態では、時差ボケの症状が強まります。出発の1週間ほど前から、仮眠をとったり寝付く時刻を早めたりして、なるべく睡眠時間を確保しましょう。また、アメリカなどの東行きフライトでは早寝早起きを、ヨーロッパなどの西行きフライトでは遅寝遅起きを心がけましょう。

飛行機の中では、現地の時間に合わせて睡眠をとります。現地が夜なら眠り、朝になったら起きましょう。眠る準備として、アイマスクや耳栓を、機内に持ち込むことをお忘れなく。

目的地に日中に到着して、どうしても眠いときには、2~3時間ほど仮眠をとります。起きたら屋外に出て太陽の光を浴びると、体内時計の調整が進みます。アメリカ西海岸へ行く場合、着いた日は午後から、2日目は午前10時ころから、3日目は朝起きてから、太陽の光を浴びるのが最適です。

時差ボケになりやすい人の特徴や、時差ボケに効く薬などについては、「これでOK! かんたん時差ボケ解消法」をお読みください。

旅行先でも寝酒は睡眠の質を落とすのでほどほどに……

ゴールデンウィークも含め、休暇中はお酒を飲む機会が増えるものです。旅先できれいな風景を見ながら、おいしい地物を食べながら飲む地酒は格別です。また、旅先で眠れないときに寝酒で解消する人もいます。日本人の2~3割が、眠れないときに寝酒を飲んでいます。これは睡眠薬を飲む人よりも多く、世界的に見ても高い割合です。

アルコールを飲むと、寝つきが良くなるのは確かです。しかし、睡眠の質は悪くなってしまいます。時間とともにアルコールが分解されて、アルコールの血液中の濃度が低くなると、覚醒効果が現れるからです。また、アルコールは睡眠中の尿の量を増やします。そのため、夜間にもトイレに行きたくなって目が覚めやすくなり、睡眠がこま切れになってしまいます。

また、お酒を飲むと、いびきが大きくなります。いびきは、鼻や口から喉にかけての空気の通り道である気道が狭くなり、そこを通る空気が振動することで起こります。お酒を飲むと顔がむくむのと同じく、喉もむくみます。喉がむくむと、気道が狭くなっていびきをかきやすくなります。いびきがひどくなると、睡眠の質が悪くなるので要注意です。

アルコールを飲むなら、日本酒1合、ビール中瓶1本、ワインなら軽くグラスに2杯までを、眠る3時間前までにしておきましょう。そうすれば眠るまでにアルコールが分解されるので、睡眠への悪影響が少なくなります。女性や高齢者はアルコールの分解が遅いので、これの半分くらいが適量です。

GW中のコンディションにも影響する花粉症…しっかり対策を

また、GW中であっても忘れてはいけないのが花粉症対策です。日本では推定3,000万人以上の人が、花粉症に苦しんでいます。関東などでは、2月~4月にスギ花粉がたくさん飛びます。続けてヒノキの花粉が、3月~4月に飛びます。夏にはイネ科植物の花粉が、秋にはブタクサの花粉も飛びますので、1年中、花粉症の患者さんがいます。花粉症の症状では呼吸が苦しくなるので、睡眠の質が悪くなりやすいです。

花粉症の対策は、治療より予防が大切。花粉症が始まってから薬を飲んでも、あまりよく効きません。花粉症の症状が出る2~3週前から、抗ヒスタミン剤などの薬を飲みましょう。

「ヒスタミン」は、脳の覚醒系の神経で働く物質です。抗ヒスタミン剤はヒスタミンの働きをブロックするので、眠気の副作用が出ることがあります。そのようなときは、夕食後か眠る前に薬を飲みましょう。薬局で買える市販薬より、病院でもらえる処方薬のほうが、眠気が出にくい可能性があります。

また、花粉を室内に持ち込まないためには、玄関でウエットティッシュを使って服についた花粉をなるべく取ることが効果的です。服をバサバサすると花粉が舞い上がって、室内に入ってしまうことがあります。

部屋の掃除にも工夫が必要です。掃除機をかけると、床に落ちている花粉が舞い上がって逆効果です。床はまず、ぬれた雑巾やフローリングワイパーで、花粉をぬぐい取りましょう。ベッドや布団の表面にも花粉がついているので、布団用の掃除機などをかけてみましょう。

朝、目覚めたときに花粉症がひどくなることを、「モーニング・アタック」といいます。そのようなときは、夜用のマスクをかけて眠ると症状が軽くなります。そのほかの花粉症対策については、「花粉症の時期は眠れない人が急増!対策は?」を参考にしてください。睡眠の質を下げてしまうような症状や薬の影響はなるべく抑えて、楽しい休日を迎えたいものです。

ゴールデンウィークのある5月は、1年のうちでも最高の季節とも言えます。ぐっすり眠って休暇を満喫し、しっかり心身をリフレッシュして、その後の五月病シーズンを元気に乗り越えましょう!