トリプトファン → セロトニン → メラトニン
セロトニンは、「幸せホルモン」とも呼ばれています |
トリプトファンは、脳内で神経の信号を伝える物質である、セロトニンやメラトニンの原料となります。
セロトニン が少なくなると、気分が沈み、不眠にも悩まされます。逆に多すぎると、不安が強くなったり、興奮してキレやすくなります。ちょうど良い量があれば、気持ちが落ちついて、心地よく眠れます。
「睡眠ホルモン」と呼ばれている メラトニン は、セロトニンから作られます。朝起きて、太陽の光を浴びてから14~16時間経つと、脳でのメラトニンの分泌が増えて、だんだん眠たくなってきます。メラトニンは、時差ボケの治療にも使われ、アメリカでは睡眠薬の1種として飲まれています。
お勧めのトリプトファン食材
トリプトファンは、朝にとっても効果的です |
乳製品の中では、「ナイトミルク」がおススメです。夜間に搾ったミルクは、日中のミルクに比べて、3~4倍のメラトニンを含むと言われています。そのため不眠症が多いフィンランドでは、ナイトミルクがよく飲まれています。
以前は日本でも、真夜中に搾ったミルクで作った「ネム~」が、大塚チルド食品から発売されていました。薬事法の関係で、快眠効果をうたってはいませんでしたが、飲むと効果があった人もいたようです。
これまでの記事でご紹介したレシピでは、ミルクライスのフルーツ盛りや、白菜のグラタンには、トリプトファンが豊富です。お義母さんと一緒に作って美味しく食べれば、仲良くなれるかもしれませんよ。
ところで、サプリメントでトリプトファンを大量に取るのは、危険ですから止めておきましょう。好酸球増多筋痛症候群という健康障害を引き起こした事例があったので、十分な注意が必要です。
次のページでは、ギャバ (GABA) について説明します。