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お刺身盛合せは生鮮品じゃない?(2ページ目)

食の世界では、生活者が知らずに過ごしていることって案外多いものです。食べ物の表示など「へぇーー!」っと驚くトレビアな食のお話。明日と言わず今日から使えます。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

お刺身盛り合わせは、生鮮品ではない・・・。

魚の切り身は生鮮食品。
魚の干物は加工品。
これはわかりますよね。

ではお刺身は? 
タイだけ、マグロだけの一種類の刺身は「生鮮食品」。
でも数種類の魚介類の盛り合わせは、「加工品」となります
ただし、マグロの赤身とトロは、同じマグロなので、「生鮮食品」です。

生鮮食品は、原産地を表示しなければなりません。魚介類つまり水産品ならば、国産の場合は、生産した水域名、それが不明の場合は水揚げ港(または港の属する都道府県名)、養殖の場合は養殖地の属する都道府県名、輸入品は原産国名など、さらに「解凍」「養殖」なども表示をする必要があります。

ところがお刺身の盛り合わせは、「加工品」になるので、産地などは原則として表示しなくてもよいのです。単品では表示するのに、複数になるとしなくてよいとは、不思議な感じですね。
(加工食品の中には、アジの干物や、塩鯖、ウナギのかば焼など、加工された原料の原産地表示が義務づけされているものもあります)

また食品添加物は、使用されている場合には表示しなければなりません。しかし、生鮮食品については、消費者が食品の品質や鮮度を判断する上で誤るおそれがあるため、食品添加物を使用してはならないことになっています。

原則として使用されないのですから記載されていませんが、過去には「鮮度保持剤」として食品添加物が使用されていたケースが見られ、当時の厚生労働省が指導の徹底についての通達が出されました。


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