熱中症対策に重要な水分摂取・塩分摂取

暑い屋外で水を飲む女性

暑い日が続くと熱中症のリスクが高まります。熱中症の予防には「水分」と「塩分」の補給ですが、朝食でも予防はできるのでしょうか?


熱中症による救急搬送が続いていることが連日報道されています。体調に問題がないことが大前提ですが、日常的にできる熱中症予防・対策法は、エアコンなどもしっかり活用して涼しい場所で過ごすことと、こまめに「水分」と「塩分」を摂取することと言われています。

涼しいところで過ごして汗をかかないようにすることで、体内から水分が逃げていかないようにすると同時に、暑い時期は大量の汗をかきますので、こまめな水分補給が必要になります。身体の約60%が水分でできていることを考えると、水分補給が大切なことがよく分かりと思います。

余談ですが、「ビールで水分補給!」と言っている人がいます。シャレや冗談で言っている分には構いませんが、もし本気でアルコールが水分補給になると考えている方がいたら、今すぐその考えは改めてください。例えば、ビールを飲むと、トイレが近くなりますよね。これはビールを飲み過ぎたこともありますが、ビールの利尿作用によるもの。他のアルコールも水分と結合して体外へ排泄する作用がありますので、水分補給どころか、水分泥棒だと考えるほうが正しいのです。

さて次に「塩分」についてです。水分が大切なことは分かったけれど、塩分はなぜ必要なの?と思う人もいるかもしれません。実は、体内では水分はナトリウムのエスコートによってさまざまな働きを行っています。そうです。ナトリウムがないと、水分は体内では何もできないのです。この様子を「ナトリウムと水は人間と影のような関係で、人間(ナトリウム)が動くと、影(水)がついてくる」と解説する医師もいます。

実際に「熱中症対策で塩分を摂って下さい」と言われたときの「塩分」は正確には「食塩」ではなく、「塩(えん)」ということになりますが、体内でもっとも多い「塩(えん)」はナトリウムであり、食塩(化学名「塩化ナトリウム」)がもっとも手軽にナトリウムを摂取できることから、「塩分=食塩」と勘違いしている人がいても、大目にみよう……、という風潮になっているような気がします。

ただし、「日本人は食塩を摂りすぎている」と言われるように、体調不良等で食事がしっかり摂れない、汗を大量にかいた、などの原因がない限りは、一般的な日本人の食生活をしている人は食塩を過剰摂取しています。空調の効いた室内で過ごしている人などは「水分摂取」をしっかりすれば、問題ないケースもあります。特に高血圧や腎臓に負担がかかっている方などは、医師などに相談しながら、TPOに合わせた塩分摂取をお願いします。詳しくは厚生労働省のリーフレット(PDF)や環境庁のHPなどを参照して下さい。
 

熱中症対策の前提として栄養不足も考慮を

熱中症になってしまう一番の原因は「長時間、気温や湿度の高い場所にいたことで、汗を大量にかき、水分と塩分が不足してしまうこと」ですが、同じ場所にいても、熱中症になる人とならない人がいます。体調を崩してしまうかどうかは、暑い場所にいたときの体調によりけりというところもあるのです。例えば、寝不足で疲れていたり、長時間の暑さによるストレスで体力が奪われたりしていると、熱中症が重症化してしまうことがあります。

そのため、暑くて食欲がなくなってしまうという声もよく耳にしますが、基礎体力をつけるためにも、栄養バランスのよい食事を食べることも、いつも以上に大切なことだと言えます。

熱中症対策になるおすすめの朝食レシピ

このようなことから、熱中症対策には「栄養バランスがよい」ことに加えて、「水分」と「塩分」がたっぷり含まれていることが条件に加わります。

朝食の主食は、パン派とごはん派にわかれるところですが、これは「ごはん派」が○。パンの水分は食パンで38%、ごはんは60%ですので、2倍とまでは行きませんが、ごはんのほうが多いのです。パン派の人は、水分不足になりやすいので、必ず牛乳やジュースなどでも構いませんので、飲み物を1品追加するようにして下さい。

塩分に関しては、基本的に食塩を入れないと美味しいパンができません。私もパンを作る実習で、塩を入れ忘れてしまい、とんでもなく不味いパンが出来上がり、指導教授に笑われた記憶があります。そんな塩梅で美味しい「無塩パン」は私の知る範囲ではありません。スーパー等で手に入るパンにはすべて食塩が入っていると思ってください。一方で、ごはんは塩分ゼロですが、おかずでまかなえばOKです。

主食のたんぱく質は、パンにはスクランブルエッグやハム、ソーセージなどがメインになると思います。ごはんには塩シャケや干物などがあうと思いますが、いずれも食塩が多く含まれていますので、主食で不足した分の「塩分」はここで補いましょう。

さらに、副菜として、サラダや煮物などを追加しましょう。ビタミンが不足すると栄養が上手く利用できず、栄養欠乏の状態になってしまいます。

また、汁物については通常は「塩分の摂りすぎになるので控える」ことをオススメしていますが、熱中症対策には最適な塩分補給になります。「疲れが抜けていないな」と感じた朝には汁物を飲むようにするとよいでしょう。

これらの条件を踏まえ、熱中症予防にも効果的な朝食の献立例としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

■パン派の朝食
サンドイッチ、牛乳、ゆで卵、オレンジ(生)+コーンスープ

■ごはん派の朝食
おにぎり(梅干の具)、焼きシャケ、わかめの酢の物、すいか+みそ汁


朝食は1日の活動のベースになります。上手に朝食を摂って、元気に夏を乗り切りましょう!

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