企業のIT活用/システム導入方法

最適なITベンダーの選び方(4ページ目)

経営資源が少ない中小企業にはシステム開発できる人材がいません。そこでITベンダーにアウトソーシングしますが、最適なITベンダーを見つけるには、どうしたらよいのでしょうか。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

プレゼンは、開発プロジェクトリーダー予定者にお願いする

プレゼンは開発プロジェクト・リーダー予定者にお願いする
プレゼンは開発プロジェクトリーダー予定者にお願いする
ITベンダーから提案が出たところで、選定を始めていきます。審査委員会を招集して、用意した評価基準に従って、提案内容を評価します。審査会のメンバーに、できれば外部の専門家も参加してもらいましょう。

書類審査で決定してもかまいませんが、できたらプレゼンテーションによる審査をおすすめします。ITベンダーがどこに力点を置いているのか、プレゼンで伝わってきます。

プレゼンターはITベンダー側の開発プロジェクトリーダー予定者に限ると指定しておきます。でないとITベンダー側では受注を狙うため、プレゼンテーションのうまい社員を投入してきます。

システム開発の要はプロジェクト運営にあります。全体を統括するプロジェクトマネージャーには発注側の決裁権を持つ人物が就任しますが、ITベンダー側の開発プロジェクトリーダーも要になります。業務経歴などのチェックはもちろん行いますが、人となりをプレゼンでチェックします。プロジェクトは「人」ありきです。プロジェクトマネージャーがどんなリーダーやメンバーをそろえるかで、システムの良し悪しが決まってきます。これは発注側にも同じことが言えます。

ITベンダーの開発現場を見にいこう

ITベンダーの開発現場を見にいきましょう
ITベンダーの開発現場を見にいきましょう
実際に行っている中小企業は少ないのですが、ITベンダーを訪問し社内の様子を見ると、いろいろなことが目で分かります。

ITベンダーの経営資源は「人」ですので、社内のオフィスをよく見ます。机上に書類が散乱していないか、ファイリングが出来ているかどうか、3S(整理・整頓・清掃)を中心に見ます。

色々なメンバーが集まったプロジェクトでシステム開発を行いますので、コミュニケーションが大切。フロアを歩いている時に「いらっしゃいませ」と声もかけない、また目礼もしない社員が多いITベンダーはやめた方が無難でしょう。

選定が終わったら、落ちたITベンダーに提案について丁寧にお礼をしておきましょう。システム開発は1回だけで終わるものではありません。他のITベンダーとも良好な関係が続くようにするための配慮です。
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