企業のIT活用/システム導入方法

企業の情報システム導入方法(4ページ目)

情報システムの新規導入には、「独自開発」と「既製品利用」の2つがあります。「独自開発」とは情報システムを一から作ることです。「既製品利用」とは既に存在しているパッケージやサービスを利用することです。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

パッケージ利用のメリット・デメリット

パッケージ利用のメリットは、インストールしてセッティングすれば利用可能で導入期間が短くてすみ、カスタマイズさえしなければ初期導入時のバグがありません。バージョン・アップしたパッケージを導入することで、最新の情報技術を盛り込んだシステム構築が可能です。

デメリットとしては、独自開発に比べ自社の業務プロセスにあわせたカスタマイズが難しくなります。また自社サーバーに導入するため、ITに精通した人材が社内に必要です。

ITに精通した人材がいないならASP/SaaS利用

インターネットの向こう側にクラウド(雲)があり、クラウド側の事業者が業務ソフトを提供
インターネットの向こう側にクラウド(雲)があり、クラウド側の事業者が業務ソフトを提供
人材がいない、特に小規模事業者におすすめなのがASP/SaaS利用。最近ではクラウド・コンピューティングという言い方をします。

インターネットの向こう側にクラウド(雲)があり、クラウド側の事業者が業務ソフトを提供します。自社ではインターネット経由でソフトを利用するだけ。

ASP/SaaS利用のメリット・デメリット

メリットは初期導入費用が少ない点です。その代わり毎月、利用料を払います。契約したその日から利用することも可能で、導入期間は一番短くなります。パッケージ利用は、自社でバージョン・アップなどを行わなければなりませんが、クラウド側の事業者が行ってくれますので、ITに詳しい人材が社内にいなくても大丈夫です。

デメリットは、使える業務ソフトが少ない点です。ただし、インターネットの発展とともに、パッケージ提供事業者がSaaSサービスを始め、選択肢が増えています。SaaSサービスのポータルとして、2009年3月から経済産業省が音頭をとり、「J-Saas」をスタートしています。業務ソフトは、これからどんどん充実していきます。
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