日本学生支援機構(旧育英会)
日本学生支援機構は国の奨学金事業を取り扱っています。第1種奨学金(無利子)と第2種奨学金(有利子)があり、いずれも返還義務があります。選考基準は家計の収入と学業成績・困窮度で、第2種は第1種よりゆるやかな選考基準が設置されていますが両方とも世帯年収上限があります。貸与金額は申込者が選ぶことができます。なお大学院において第1種奨学金を受け、在学中に特に優れた業績をあげた場合、申し出によって返還が免除になることがあります。同機構では海外留学を希望する人向けの奨学金(第2種:有利子)も用意。条件が色々ありますが、社会人が仕事を辞めて海外留学する場合でも、申請対象になるそうです。
■関連サイト
・海外留学のための奨学金
失業や災害などで家計急変のため修学困難になった場合、緊急採用扱いで第1種奨学金(無利子)が受けられる場合もありますので、詳しくは在学する学校あるいは同機構に相談してみましょう。ただ最近は奨学金の申請者が急増しているため、審査の結果、申請が通らないこともあるようです。他にも各地方自治体(各県の教育委員会など)が奨学金制度を設けていますので問い合わせてみましょう。
給付型が多い大学独自の奨学金
各大学でも様々な奨学金を用意しており、給付型が多いのが特徴です。早稲田大学では、給付型の学内奨学金が充実しています(給付型が100%だそうです)。例えば小野梓記念奨学金は、修学上特に困難な学生を援助することを目的としたもので、学部・研究科合わせて約850名に年額40万円が給付されます。他に大隈記念奨学金(学業成績を重視)や創立125周年記念奨学金などがあり、社会人学生も受給しています。同大学では、修士・専門職課程において5割以上の学生がなんらかの学内・外奨学金を受けているそうです。
慶応大学では、大学院医学研究科博士課程在学の1・2年生全員に給付される奨学金「慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程奨学金」が2008年に創設されたばかり。1年間に1人あたり最高60万円が給付されるそう。
各大学独自の奨学金はぜひ入学前にチェックしましょう。なお各学校の奨学金は、たいてい入学後に申請・選抜が行われるため、初年度納入金は必要となることが多いようですから気をつけましょう。