初期設定の動作を確認しよう(Word 2003/Word 2007)
まずは、Wordで文字選択する際の初期設定の動作を確認してみます。お手元にWordがあれば、同じように操作してみてください。なお、画面はWord 2003ですが、Word 2007でもまったく同じになります(今回はキーボードでの操作ですが、マウスのドラッグ操作でも同様です)。1. 「美しい日本語」という文章の先頭にカーソルを置きます。
「美しい日本語」という文章の先頭にカーソルを置きます |
2. [Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美」までが選択されます。
[Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美」までが選択されます。 |
3. [Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美し」までが選択されます。
[Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美し」までが選択されます |
4. [Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美しい」までが選択されます。
[Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美しい」までが選択されます |
5. [Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美しい日」までが選択されます。
[Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美しい日」までが選択されます |
6. [Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美しい日本」までが選択されます。
[Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美しい日本」までが選択されます |
7. [Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美しい日本語」の直後にある段落記号までが一気に選択されました。
[Shift]キーを押しながら[→]キーを1回押します。「美しい日本語」の直後にある段落記号までが一気に選択されました |
ポイントは、いちばん最後に「語」と段落記号が同時に選択された点です。
なぜ、このような動きをするかというと、段落全体を選択するとき、段落記号だけを残してもあまり意味がなく、むしろ弊害が多いと、Wordの開発スタッフが考えたからだと思います。
たとえば、段落全体の文字色を赤にします。そのあと、段落記号だけを残して文字を切り取り、別の場所に貼り付けます。貼り付けた文字は当然、赤になります。では、1つだけ残っている段落記号の直前に新しい文字を入力すると、どうなるでしょうか? 入力した文字は赤になるはずです。なぜなら、残っている段落記号に、その段落の書式情報が残っているからです。
「このような現象に出会ったら、ユーザーはきっと面食らうだろう。だったら、ユーザーが段落全体を選択しようとしたら段落記号も自動的に選択されるようにして、漏れなく選択できるようにしよう。その方が親切だ!」と、Wordの開発スタッフは考えたのでしょう。
ただし、ユーザーはWordだけを使っているわけではありませんから、同じ操作をしているのに、アプリケーションによって結果が異なると、親切が仇になることもあります。ここに違和感が生じる原因が生まれます。
というわけで、上記の動作をさせないようにする設定を、Word 2003とWord 2007の両方で紹介します。もちろん、必要性を感じた場合だけ設定するようにしてください。
>段落記号が勝手に選択されないようにする(Word 2003)